朝潮 (白雲型駆逐艦)

朝潮（初代）

朝潮（あさしお）は、大日本帝国海軍に属する駆逐艦であり、白雲型駆逐艦の二番艦として知られています。混同を避けるため、別の艦からいる「朝潮型駆逐艦」の「朝潮」と区別するために「朝潮 (初代)」または「朝潮I」と呼ばれます。

艦歴

この艦艇は、当初「第十六号駆逐艦」という名称で進水しました。1902年1月10日には進水し、同年の5月4日にはイギリスのソーニクロフト社での完成を経て軍に編入されます。その後、7月7日に日本へ回航され、11月20日に横須賀港に到着しました。

日露戦争が発生した1904年には、朝潮は第1艦隊第1駆逐隊に所属し、旅順攻撃や黄海海戦に参加しました。特に、8月12日には僚艦の「霞」とともに、芝罘においてロシアの駆逐艦「レシーテリヌィ」を捕らえるという戦果も上げました。また、1905年における日本海海戦では第2艦隊第4駆逐隊の一員として活動しました。

この艦はその後、1905年12月12日に駆逐艦としての種別を変更され、1912年8月には三等駆逐艦に指定されました。1914年には青島の戦いにも参加するなど、多岐にわたって活躍しました。

掃海艇への転機

1922年4月1日、朝潮は駆逐艦籍から除籍され、特務艇籍に編入されて二等掃海艇に類別されました。続いて1923年に雑役船、つまり標的船としての役割も担うようになります。1925年1月9日には呉鎮守府が廃船を上申し、同年の4月11日にその廃船が認可されました。最終的には1926年4月5日に23,000円で廃船として売却されています。

艦長の歴史

艦長としては多くの著名な海軍将校が歴任しました。回航委員長として1901年9月から1902年1月まで堀内権三郎少佐が任にあたり、その後、艦長としても陸にたたされていました。以後、多くの艦長がこの艦を引き継ぎ、時代に応じた指揮を執ってきました。

艦歴の中で特に注目すべき人物は、堀内少佐、南里団一少佐、及川古志郎大尉、岩城茂身大尉、成田二郎大尉などがいます。彼らはそれぞれの時代において艦の運営や指揮を担当し、朝潮の名を高めていきました。

参考文献

朝潮の艦歴については『日本海軍史』やアジア歴史資料センターに記録されているほか、多くの研究書や公文書にその詳細が保存されています。これらの資料を通じて、多くの歴史的事実や艦の動向が明らかにされています。

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