朝鮮戦争戦没者慰霊碑

朝鮮戦争戦没者慰霊碑について

朝鮮戦争戦没者慰霊碑は、アメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.のウェスト・ポトマック・パークに位置する記念碑です。リンカーン記念館の南東、ナショナル・モールのリフレクティング・プールの南側にあります。

デザインと建築

アメリカ戦闘記念碑委員会が運営を担当し、1986年10月28日にアメリカ合衆国議会によって建設が承認されました。1993年11月に着工し、1995年7月27日、朝鮮戦争休戦42周年記念日に除幕式が行われました。式典には、当時のアメリカ大統領ビル・クリントンと韓国大統領の金泳三が出席しました。慰霊碑の運営は国立公園局のナショナル・モールと記念公園団体が行っています。献納日には、国立公園局が定める他の国立歴史地区と同様に、国家歴史登録財に登録されました。

慰霊碑の構成

慰霊碑は円形の広場に接する三角形の敷地に建設されています。三角形の広場には、フランク・ゲイロードがデザインした19体のステンレス製の像が配置されています。これらの像は、身長約2.3〜2.4メートルで、完全装備の15人の陸軍兵、2人の海兵、1人の海軍衛生兵、そして1人の空軍兵を表現しています。像は、険しい地形を表す花崗岩の歩道と杜松の林の中に散らばるように配置され、偵察パトロール隊の様子を再現しています。

三角形の一辺には通路が設けられ、その南側にはルイス・ネルソンが設計した黒花崗岩製の壁（Mural Wall）があります。この壁には、戦争に巻き込まれた兵士や機器、人々が研磨されて描かれています。19体の彫刻像と壁に反射する像（合わせて38体）は、38度線で分断された状況を象徴しています。三角形の3番目の辺はリンカーン記念館に向いています。

像と小道の北側には、朝鮮戦争で軍事・医療支援を行った22の国連加盟国の名前を刻んだ低い壁、国連の壁があります。

円形広場の中央には、黒花崗岩で縁取られた直径約10メートルの「追憶の池」があります。この浅いプールには、戦死者、行方不明者、捕虜の数が記録されており、近くの銘板には「わが国は、それまで知る由も無かった国と、一度も面識の無い人を守る声に答えた、息子や娘達に敬意を表する」と刻まれています。また、アメリカ軍と国連軍の兵士の数が記載され、「自由はただではない（犠牲の上に成り立っている）―Freedom Is Not Free」という言葉が刻まれた花崗岩の壁もあります。

軍の統計

慰霊碑の東端にある池の近くの黒花崗岩の壁には、朝鮮戦争での戦没者数が刻まれています。

死亡者数:
アメリカ合衆国: 54,246人
国連軍: 628,833人
負傷者数:
アメリカ合衆国: 103,284人
国連軍: 1,064,453人
捕虜数:
アメリカ合衆国: 7,140人
国連軍: 92,970人
行方不明者数:
アメリカ合衆国: 8,177人
国連軍: 470,267人

花崗岩の壁は、高さ約1.5メートルから3.6メートル、全41枚のタイルで構成されています。

関連項目

朝鮮戦争
38度線
ナショナル・モール
ワシントンD.C.

参考

U.S. Corps of Engineers, Baltimore district
Korean War Vererans Memorial, National Park Service leaflet, GPO:2204—304-337/00178
The National Parks: Index 2001–2003. Washington: w:en:U.S. Department of the Interior.

外部リンク

Korean War Veterans Memorial - 朝鮮戦争戦没者慰霊碑ウェブサイト（国立公園局サイトより、英語）
* Korean War Verterans Memorial Photo Tour - 慰霊碑写真サイト（英語）

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