木下利当

木下利当

木下利当（きのした としまさ）は、江戸時代前期の武将であり、備中国足守藩の第3代藩主です。彼は、淡路流槍術（別名：心流・木下流）の創始者として、その名を歴史に刻んでいます。この記事では、木下利当の生涯と業績について詳しく解説します。

生涯

木下利当は、慶長8年（1603年）に第2代藩主・木下利房の長男として生まれました。幼少の頃から武芸に励み、元和3年（1617年）には江戸に出て将軍徳川秀忠に仕えるようになりました。寛永3年（1626年）には従五位下・淡路守に叙任されています。

寛永14年（1637年）に父の死去により家督を継ぎ、足守藩の第3代藩主となりました。藩主としては、寛永19年（1642年）に仁和寺造営の奉行を務めるなど、幕府の事業にも貢献しました。

文武両道に秀でており、特に槍術においては「古今無双」と称されるほどの腕前でした。彼が創始した淡路流槍術は、広く世に知られることとなりました。また、剣術にも精通しており、小野家より小野派一刀流を学び、剣術書『一刀流剣術書』を著しています。

寛文元年（1661年）に59歳で死去し、跡を長男の利貞が継ぎました。

淡路流槍術

木下利当が創始した淡路流槍術は、実戦的な槍術として知られています。その特徴は、無駄のない動きと、相手の急所を的確に突く技にあります。淡路流槍術は、江戸時代を通じて多くの武士に学ばれ、その流派は現代にも受け継がれています。

系譜

父：木下利房（1573-1637）
母：不詳
正室：木下延俊の娘
長男：木下利貞（1627-1679）
子女
女子：永昌院 - 関長盛正室
次女：種 - 杉原勝興正室
三女：雪 - 杉原勝興継室
次男：瀬川正長（1654-1728） - 瀬川正方の養子

参考文献

堀田正敦 編「国立国会図書館デジタルコレクション [木下氏]]」『寛政重修諸家譜』[https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2577559/133

木下利当は、武将としてだけでなく、武術家としても優れた人物でした。彼の残した功績は、現代においても高く評価されています。

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