木下茂德

木下茂德（きのした しげのり）

日本の建築学者であり、工学博士。日本大学名誉教授、第8代日本大学総長。1989年から1990年まで日本建築学会会長を務めた。

人物

1924年3月17日に愛知県犬山市で生まれ、香川県小豆郡池田町（現在の小豆島町）で育った。厚生省の中央児童福祉審議会委員、科学技術庁参与、総務庁の老人問題懇談会委員、厚生省の中央心身障害者対策協議会委員、日本不動産学会副会長など、数々の公職を歴任。

専門分野は高齢者・福祉施設の建築計画であり、建築経済学、特に建築生産学に造詣が深かった。

経歴

1947年、日本大学旧工学部（現在の理工学部）建築学科を卒業。1949年に同大学大学院修士課程を修了後、日本大学の助手となる。

1953年に旧工学部の専任講師に就任。その後、助教授を経て、1968年に教授に昇進。

1967年、日本大学から工学博士号を授与された。博士論文のテーマは「日本における老人福祉施設建設計画の指標に関する研究」。

1985年には理工学部長に就任し、副総長を経て、1990年に第8代日本大学総長に就任した。

高齢者や障害者施設の環境向上に尽力し、その功績が認められ、国連が定めた国際障害者年の1982年には内閣総理大臣表彰を受けた。

また、日大教員として、大学を国際社会を牽引する「世界の大学」とするため、国際化と情報化に対応した教育改革に尽力した。第15期日本学術会議会員も務めた。

著書

共著

「21世紀高齢化社会への対応」
「現代の建築と都市」

単著

「身体障害者・老人などのための建築と計画」（1977年、鹿島出版会）

その他

木下茂德は、高齢者や障害者のための建築計画に多大な貢献をし、教育者としても大学の国際化に尽力した人物である。彼の研究と活動は、日本の建築界と福祉の発展に大きな影響を与えた。

外部リンク

歴代の理事長・総長｜日本大学の歴史

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