木原敏江

木原敏江（きはら としえ）は、1948年2月14日生まれの日本の漫画家です。東京都目黒区出身で、血液型はB型。「ドジさま」という愛称で親しまれています。

1969年、高校卒業後に銀行員を経て、『別冊マーガレット』にて『こっち向いてママ！』でデビューしました。同時期に活躍した漫画家たちと共に「花の24年組」と呼ばれ、少女漫画界に新風を吹き込みました。初期は「木原としえ」名義で活動していました。

木原敏江の代表作として知られる『摩利と新吾』は、1977年から1984年にかけて『LaLa』で連載されました。大正時代の旧制高校を舞台にしたこの作品は、繊細な心理描写と耽美的な世界観で多くの読者を魅了しました。関連書籍やイメージアルバムも発売され、現在もコミック、文庫、愛蔵版、新書など様々な形で出版されています。1985年には『夢の碑』シリーズで第30回小学館漫画賞少女向け部門を受賞し、1998年には『雨月物語』が第1回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で大賞を受賞するなど、数々の賞を受賞しています。

『月刊flowers』や『プリンセスGOLD』を中心に執筆活動を続けましたが、『杖と翼』の完結後は長期連載は描かないと宣言しました。

木原作品の特徴として、スターシステムが挙げられます。『アンジェリク』のフィリップに代表される「うるわしのフィリップ」は、多くの作品に登場し、『王子さまがいいの！』では「十六面相」と名乗るほどでした。また、小説家の栗本薫と親交が深く、『シルクロードの シ』など共著や対談も多数あります。

宝塚歌劇団では、『アンジェリク』（上演時タイトル『青き薔薇の軍神（マルス）』）、『夢の碑』、『大江山花伝』、『とりかえばや異聞』（上演時タイトル『紫子（ゆかりこ）』）が舞台化されており、木原作品の持つ独特な世界観は、舞台でも高く評価されています。

2012年から2014年にかけて『プリンセスGOLD』で『それは怪奇なセレナーデ』を連載し、その後『白妖の娘』を『ミステリーボニータ』に移籍して連載するなど、電子書籍媒体での展開も行いました。

主な作品

夢の碑シリーズ
夢の碑
大江山花伝
花伝ツァ
夢幻花伝
百合シリーズ
花草紙
王子さまがいいの！
ヴェッテンベルク・バンカランゲン
あーらわが殿！
摩利と新吾
令嬢アンジェリク
アンジェリク
夢見るゴシックシリーズ
それは怪奇なセレナーデ
それは常世のレクイエム
星降草子
〈続〉星降草子
杖と翼シリーズ
杖と翼
杖と翼 番外編
その他
天まであがれ！
水晶と天鵞絨
岩を枕に星を抱き
純金の童話
銀晶水
銀色のロマンス
愛しき言つくしてよ
ダイヤモンド・ゴジラーン
煌（きら）のロンド
四十七文字
エメラルドの海賊
ふるふる
無言歌
白い森
花ざかりのロマンス
日なたへ日かげへのロマンス
お出合いあそばせ
花の名の姫君
ジークリンデの子守歌
どうしたのデイジー？
落葉だらけのロマンス
ラストタンゴ
銀河荘なの！
いとし君へのセレナーデ
クラシックなサファリ
千歳の再会
雨月物語
大正浪漫探偵譚
黄昏のシンデレラ
白妖の娘
王朝モザイク


漫画以外の著書

シルクロードのシ − 栗本薫との共著

イラスト集・原画集

銀晶水
虹の森の鬼
夢占舟
「雪月花」 木原敏江イラスト詩集
チェリッシュギャラリー 「摩利と新吾」 木原敏江自選複製原画集1・2
幻想遊戯
吟遊詩人
雨月物語

アシスタント

名香智子
酒井美羽

木原敏江は、その独特な世界観と美しい絵柄で、少女漫画界に多大な影響を与えた作家です。彼女の作品は、時代を超えて多くのファンに愛され続けています。

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