木曽福島会館

木曽福島会館について

木曽福島会館は、長野県木曽郡木曽町福島本町に1965年（昭和40年）に開館した多目的ホールです。地域住民にとって長年親しまれてきた施設でしたが、2017年（平成29年）6月末をもって52年の歴史に幕を閉じ、その後建物は解体されました。

特徴

木曽福島会館は、成人式や結婚式といった大規模なイベントから、民謡、囲碁、英会話などのサークル活動まで、幅広い用途で利用されていました。地域住民の交流や文化活動の拠点として、重要な役割を担っていたと言えるでしょう。2005年に木曽福島町を含む1町3村が合併し、木曽町が発足した際には、木曽福島町の閉町式がこの会館で行われたことからも、その歴史的な意義がうかがえます。

また、木曽町文化交流センターが開館するまでは、木曽町教育委員会事務局が館内に置かれており、公民館図書室も併設されていました。2013年時点での年間利用者数は約2万人に達しており、地域住民の生活に深く根付いていたことがわかります。

建物の南側には、シンボルとも言えるシダレザクラの古木が植えられており、春には淡いピンク色の美しい花を咲かせ、訪れる人々を楽しませていました。

歴史

木曽福島会館は、1965年（昭和40年）に西筑摩郡福島町に開館しました。その後、1967年（昭和42年）には福島町と新開村が合併し木曽福島町が発足しています。さらに、2005年（平成17年）には木曽福島町と日義村、開田村、三岳村が合併し、現在の木曽町となりました。

開館から半世紀以上が経過し、老朽化が進んだため、木曽町は1952年（昭和27年）に竣工した木曽町役場木曽福島支所とともに建て替えを検討しました。その結果、木曽福島会館の後継施設となる多目的ホールと、木曽郡初の図書館を併設した複合施設の建設が決定されました。

2017年（平成29年）7月3日には木曽町文化交流センターが開館し、これに伴い木曽福島会館は同年6月末に閉館しました。同年7月9日から7月23日には、閉館を記念したイベントが開催され、多くの地域住民が別れを惜しみました。その後、2017年末以降に解体が行われ、その姿を消しました。解体作業中には、木曽広域消防本部がドリルや削岩機を使った救助訓練を実施し、跡地は新たな活用に向けた検討が進められています。

木曽福島会館は、地域住民の生活に深く根ざした場所として、多くの人々の記憶に刻まれています。その歴史は、地域の変遷とともに語り継がれていくことでしょう。

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