木村勝一

木村勝一：創造の活火山

木村勝一（きむら かついち、1964年12月15日 - ）は、彫刻家、ツリーハウスビルダー。株式会社SLOW BASE代表取締役として、青森県八戸市を拠点に活動しています。本名は木村博通。

生い立ちと遍歴

幼少期から図画工作を得意とし、高校時代は美術部に所属。油絵の才能を開花させる一方で、演劇部にも参加し、内向的な性格を克服。脚本家の小寺隆韶氏を人生の師と仰いでいます。上京後、役者を志しながら法政大学に通い、ボクシングにも打ち込みました。帰郷後は家業の米屋を手伝いながら劇団を立ち上げ、海外公演も経験。造形作家・砂庭良雄氏に師事し、シルバー＆レザークラフトの道へ進みました。

SLOW BASEの設立とツリーハウス製作

2005年、「オブジェ工場SLOW BASE」を設立。セルフビルドでアトリエを建設し、建築基準法を学ぶ中で、独学でツリーハウス製作を開始。アウトドアショップ「RIVER RUNS」代表の戸川氏らと意気投合し、個性的なツリーハウスを次々と生み出しました。その評判は全国に広がり、プロのツリーハウスビルダーとしてTVや雑誌など、多くのメディアにも取り上げられています。

多彩な才能と作品

木工、鉄工を自在に操り、ユニークで個性的な彫刻作品は国内外で話題を呼んでいます。グラミー賞ジャズピアニストのDavid Matthewsや漫画家ますむらひろし、俳優三上博史らにオリジナル作品を提供。詩人・管啓次郎氏が発起人となった「鉄犬ヘテロトピア文学賞」の鉄犬トロフィーも担当しました。

家族との絆

弟は小説家の木村友祐氏。兄の提案によりツリーハウスとその八戸の若者の群像をモデルにした小説「海猫ツリーハウス」で第33回すばる文学賞を受賞しています。2015年にはSLOW BASE１０周年を記念し祝賀会を催し、その際自費出版した「SLOW BASE BOOK」に漫画家 ますむらひろし氏、詩人 管 啓次郎氏が寄稿しています。

著名人からの評価

ますむらひろし氏は、木村の作品を「奥深い、上っ面ではなく、奥に何か潜んで居るのだ」と評し、その創作活動を「創るという行為に夢中になる、その素晴らしさを豪雨のように降らしまくる、実に立派な創造の活火山」と絶賛しています。

管啓次郎氏は、木村の創り出す空間を「日頃の観念を崩す。与えられた不自由な「現実」を、洗ってくれる」と表現し、その作品に込められた情熱と愛情を高く評価しています。

関東への進出と新たな挑戦

2022年9月、拠点を関東へ移し、株式会社SLOW BASEを設立。造形作家から彫刻家へと名乗りを改めました。2023年には茨城県坂東市に「木のない所にツリーハウス」モデルルーム「G-HAUS」を建設。2024年には銀座画廊月光荘にて初のツリーハウス写真の展示をプロデュースし、世界ツリーハウスマイスター協会を設立、会長に就任。

代表作品

空中茶室（青森・八戸）
空中露天風呂（青森・八戸）
天空の繭（青森・八戸）
キリン庵（THE BAMBOO FOREST/千葉・市原）
G-HAUS（RVパーク・SUGAR BASE/茨城・坂東）
虎舞水飲み場、舞☆オブ・ザ・タイガー（ポータルミュージアムはっち/青森・八戸）
* 鉄犬ヘテロ號（青森・八戸）

メディア掲載

NHK、テレビ東京、読売新聞、毎日新聞、ハーレー誌「VIBES」など多数。

人物像

居合道五段の腕前を持ち、古いバイクやアンティーク収集、ボクシング観戦を趣味とする。血液型はAB型。

木村勝一は、既存の価値観にとらわれず、自由な発想と情熱で新たな価値を創造し続ける、現代の異才と言えるでしょう。

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