木村圭佑

木村 圭佑

1984年9月17日、鳥取県西伯郡日吉津村に生まれた木村圭佑は、元ダンサーとして知られ、ダンス活動時には「冬扇（トーセン）」という愛称を用いていました。身長は172cm。鳥取県立米子西高等学校を卒業後、同県立米子東高等学校の専攻科を経て、筑波大学体育専門学群に進学し、卒業しています。同姓同名の成人映画俳優とは別人です。

初期キャリアと挫折

幼少期からスポーツに親しみ、小学校2年時に野球を始めた木村は、中学では硬式野球のボーイズリーグに所属しました。米子西高校では硬式野球部に入部しましたが、高校3年の春にエアロビクスインストラクターを目指すため退部します。野球部時代から利用していたスポーツクラブでエアロビクスに興味を持ち、本格的に取り組むようになります。高校在学中にエアロビクスインストラクター養成コースに入学しプロを目指しますが、資格試験を目前にして人生を大きく左右する事故に遭います。

頸椎骨折と奇跡の回復

高校時代、プールの飛び込みによる事故で第4頸椎を脱臼骨折するという重傷を負いました。この事故により一時全身麻痺の状態に陥るも、2年以上に及ぶ壮絶なリハビリを経て、驚異的な回復を遂げます。この困難な経験は彼のその後の人生に大きな影響を与えました。

ダンスへの転換と大学時代

野球やエアロビクスと並行して、以前から趣味としてジャズダンス、ヒップホップ、クラシックバレエなどの様々なジャンルのダンスを学んでいました。高校時代には日本チャンピオン経験者の指導を受け、多くの舞台に出演。首の骨折によりダンス活動も一時中断しますが、リハビリの一環としてダンスを再開します。筑波大学進学を志す中で本格的に活動を再開し、その実績が認められ、翌年、ジャズダンスの実技を評価されて筑波大学へ入学しました。

大学ではダンスに打ち込み、大学日本一に至る道のりを追ったドキュメンタリーがNHKで放送され、広く注目を集めました。在学中には、2004年にAJDF-kobeで文部科学大臣賞を受賞する栄誉に輝きます。しかし、2005年には野球時代からの古傷である膝の半月板を手術し、一時ダンス部を退部しました。翌2006年には再びAJDF-kobeに復帰し、二度目の文部科学大臣賞を受賞する活躍を見せました。個人としても、KKC杯コンテストでの最優秀賞や準グランプリを獲得するなど、多くの舞台で活躍しています。

その後とエピソード

AJDF-kobeでの復帰後、木村は日本語教師になるための勉強を始めるため、ダンスの第一線から退きました。現在は日本を中心に、世界各地で精力的に活動を続けているとされています。

ダンス愛称である「冬扇（トーセン）」は、無用のもののたとえである四字熟語「夏炉冬扇（かろとうせん）」に由来します。また、出身校は県内有数の進学校でしたが、筑波大学への進学希望を担任の国語教師（東京大学卒）に伝えた際、「それは無理だ」と一笑に付されたというエピソードがあります。その言葉に反発し、負けず嫌いな性格に火がついた本人は、もしその言葉がなければ筑波大学には合格できなかったかもしれないと後に語っています。

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