木村清

木村清は、1952年4月19日に千葉県で生まれました。幼少期から顔立ちが良く、ピアノも弾ける才能を持っていましたが、音痴だったという逸話も残っています。中学卒業後、航空自衛隊に入隊し、戦闘機パイロットを目指していました。しかし、パイロット養成課程に進むためには高校卒業資格が必要だったため、大学入学資格検定に合格し、受験資格を得ます。しかし、入隊から3年後、交通事故による視力低下により、パイロットの道を断念せざるを得なくなりました。

自衛隊退職後、中央大学法学部の通信教育課程を卒業。司法試験合格を目指す傍ら、様々な職を転々とします。百科事典のセールスマン、そろばん講師、焼き芋屋、日焼けサロン店長、アサヒビールの売り子など、多岐にわたる職業を経験しました。1974年、大洋漁業（現マルハニチロ）の子会社である新洋商事に入社。当初はアルバイトのつもりでしたが、魚の目利きに才能を発揮し、魚の仲買人として築地市場で頭角を現しました。

1979年、独立して木村商店を創業。弁当屋、カラオケ店、レンタルビデオ店などを経営しますが、バブル崩壊とともに事業を清算。手元に残ったわずかな資金と築地時代のコネを頼りに、寿司店「喜よ寿司」を開店しました。2001年には、築地場外に日本初の24時間営業の寿司店「すしざんまい本店」をオープンし、その独自の戦略で成功を収めます。

木村清は、「すしざんまい」の社長として広く知られていますが、正確には「喜代村の木村社長」が正式な役職です。築地市場時代から、初競りで最高級マグロを競り落とすことが恒例となっており、2019年には史上最高額の3億3360万円で落札し、大きな話題となりました。その後、2021年には「一番マグロ」の競りから撤退しましたが、二番マグロの競りには参加し続けています。

マグロの解体パフォーマンスも自ら行いますが、寿司職人ではないため寿司を握ることはありません。メディアへの露出も多く、自身が「すしざんまい」の広告塔としてテレビCMに出演しています。また、テレビ番組やCM、ミュージックビデオなどにも出演し、そのユニークなキャラクターで広く親しまれています。

著書に『マグロ大王 木村清 ダメだと思った時が夜明け前』があります。この本では、自身の波乱万丈な人生と、逆境を乗り越えて成功をつかむまでの道のりが語られています。

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