未知なる恐怖への挑戦

マスター・オブ・ザ・デザート・ノーマッズ

『マスター・オブ・ザ・デザート・ノーマッズ』（Master of the Desert Nomads）は、デイヴィッド・クックがデザインし、ダンジョンズ&ドラゴンズのエキスパート・セットで使用するために作られたモジュールです。これは2部構成の冒険の前編であり、後編は『Temple of Death』となります。

プロット

プレイヤーキャラクター（PC）たちは、遊牧民の侵略によって苦しむ地域を舞台に、様々な困難に立ち向かいます。PCたちは、街を略奪する遊牧民に対抗するため、共和国の統治者からの要請を受け、遊牧民のマスターに関する情報を収集する任務に就きます。砂漠を横断し、河を遡りながら、邪悪な修道院を発見することが目的です。道中では、荒野での様々な遭遇が待ち受けています。PCたちは、遊牧民の痕跡を追い、彼らの野営地を発見し、主力軍との合流を目指す増援部隊に加わります。隠密行動で得た情報を依頼人に報告し、遊牧民のマスターに関する手がかりを探ります。

出版

X4 Master of the Desert Nomadsは、デイヴィッド・クックによって執筆され、ティム・トルーマンがアートワークを担当しました。1983年にTSR社から32ページの小冊子と外装カバーという形式で出版されました。このモジュールは、「砂漠の遊牧民」シリーズの最初の作品です。1987年4月には、株式会社新和によって日本語版『未知なる恐怖への挑戦』が出版されました。

評判

リック・スワンは、Space Gamer誌71号でこの冒険をレビューし、「Master of the Desert Nomadsは、TSRのD&Dモジュールではあまりにも一般的な、退屈なダンジョン探検からの救済を提供するだけでなく、あらゆる意味で本物の叙事詩である」と評価しました。彼は、各遭遇が刺激的であるだけでなく、注意深いプレイヤーにはマスターとその邪悪な秘密に関する手がかりと洞察を提供すると指摘しました。また、DM（ダンジョンマスター）は戦闘の経過を追うのに苦労することはないだろうと述べています。しかし、彼は、プレイヤーキャラクターがこの冒険でマスターと決して遭遇しないため、「ちょっとした詐欺」であると批判しました。彼は、このモジュール全体が実際には『Temple of Death』のプロローグに過ぎず、単独でプレイしてもあまり満足できないと感じています。それでも、「砂漠の遊牧民シリーズは、TSRが製作した冒険の中で最も創造力に富み刺激的なものの1つである」と結論付けています。

参考文献

Dungeons & Dragons module X4, Master of the Desert Nomads, by David Cook

関連項目

クラシック・ダンジョンズ&ドラゴンズ

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