末広町駅 (神奈川県)

末広町駅：川崎の産業を支える貨物駅

神奈川県川崎市川崎区浮島町の北部、多摩運河にほど近い場所に位置する末広町駅は、神奈川臨海鉄道浮島線に属する貨物駅です。コンテナ貨物と車扱貨物の両方を扱い、川崎区の産業活動を支える重要な役割を担っています。

多様な貨物輸送と廃棄物処理

末広町駅では、様々な貨物の積み下ろしが行われています。特に、コンテナホームは駅の中核的な施設であり、多くのコンテナ貨物がここで処理されます。注目すべきは、梶ヶ谷貨物ターミナル駅を発車する「クリーンかわさき号」と呼ばれる生活廃棄物輸送列車の到着駅でもある点です。この列車は、川崎市の生活ごみを運び、末広町駅でトラックに積み替えられて最終処分場へと運ばれます。環境問題への配慮も感じさせる、重要な輸送拠点となっています。

複数の工場への専用線と歴史

末広町駅のもう一つの特徴として、複数の工場への専用線が接続されている点が挙げられます。コンテナホームから分岐する東芝浜川崎工場への専用線では、大型の貨物列車が運行されることもあります。かつては、日本冶金工業川崎工場や花王川崎工場への専用線も存在していました。また、ENEOS川崎製油所への専用線は駅構内から分岐しており、末広町駅が川崎の主要産業と深く結びついていることを示しています。

1964年（昭和39年）3月25日の開業以来、末広町駅は川崎の産業発展を陰で支えてきました。近年の変化にも対応し、現在も重要な物流拠点として機能しています。

駅周辺とアクセス

末広町駅周辺には、ヨドバシカメラ川崎アッセンブリーセンターなどの大型商業施設に加え、日本冶金工業川崎製作所、花王川崎工場、東芝川崎工場、ENEOS川崎製油所といった大規模な工場が立地しています。これらの工場と鉄道を繋ぐ重要な役割を担う末広町駅は、まさに川崎の産業の中枢と言えるでしょう。

隣の駅との関係

末広町駅は、川崎貨物駅と浮島町駅の間に位置します。浮島町駅を発着する全ての列車は、末広町駅を通過します。この駅は、浮島線における貨物輸送の重要な中継地点として機能していることが分かります。

まとめ

末広町駅は、コンテナ貨物、車扱貨物、廃棄物輸送など、多様な貨物を取り扱う重要な貨物駅です。複数の工場への専用線や、歴史的な背景も踏まえると、川崎の産業発展に大きく貢献してきたことが分かります。これからも、川崎の物流を支える重要な役割を担っていくことでしょう。

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