本光寺 (品川区)

本光寺（ほんこうじ）

東京都品川区南品川に位置する本光寺は、経王山と号する単立寺院です。その歴史は古く、創建当初は真言宗の寺院でしたが、室町時代に日什上人によって法華宗に改宗され、現在の経王山本光寺となりました。

歴史

本光寺の歴史は、1382年（永徳2年）の創建に遡ります。江戸時代には、徳川家光が訪れ、本光寺18世の日啓と増上寺の意伝との間で、東海寺の沢庵宗彭が立会いのもと、「念仏無間の問答」（品川問答）が行われました。この問答は、当時の仏教界における重要な出来事として知られています。

また、近年では、南米アルゼンチンに流出していた上行寺の祖師像が本光寺へ遷座されるという出来事もありました。本光寺は、数々の歴史的な出来事に関わってきた由緒ある寺院です。

年表

1382年（永徳2年）：本光寺が創建される。
1642年（寛永19年）：本光寺18世・日啓と増上寺・意伝が念仏無間の問答（品川問答）を行う。
1668年（寛文8年）：妙満寺の江戸触頭となる。
1690年（元禄3年）：梵鐘を鋳造する。
1923年（大正12年）：関東大震災により、本堂が倒壊する。
1926年（大正15年）：本堂を再建する。
1941年（昭和16年）：顕本法華宗、本門宗、日蓮宗が三派合同し、日蓮宗と公称。本光寺は本山となる。
1948年（昭和23年）：日蓮宗を離脱。塔頭・清光院は日蓮宗に残留する。
1968年（昭和43年）：本堂を再建する。
1985年（昭和60年）：三重塔と宝塔を建立する。

文化財

本光寺には、品川区指定有形文化財である「木造日蓮聖人坐像」が所蔵されています。これは、日蓮聖人の姿を伝える貴重な文化財です。

旧末寺

1941年（昭和16年）に日蓮宗が本末を解体したため、現在では旧本山、旧末寺と呼びならわされています。本光寺の旧末寺には、以下の寺院があります。

大乗山清光寺（品川区南品川）：塔頭
信弘山本念寺（文京区白山）
法光山善慶寺（大田区山王）
宝光山本榮寺（品川区南品川）

現住

現在の住職は、45世木村康之貫首が務めています。本光寺は、什師法縁に属しています。

交通アクセス

本光寺へは、京浜急行電鉄の新馬場駅から徒歩約3分でアクセス可能です。

関連文献

「品川宿 南品川宿上 本光寺」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ53荏原郡ノ15、内務省地理局、1884年6月。
“品川地区の指定文化財”. 品川区ホームページ.

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