本城和彦

本城和彦 - ラグビー界のアイドル

本城 和彦（ほんじょう かずひこ、1960年7月12日生まれ）は、東京都で生まれた元ラグビー選手であり、早稲田大学ラグビー蹴球部とサントリーに所属していた。また、日本代表としても活躍した選手です。彼のプレースタイルは華麗であり、ラグビー界における多くのファンから支持を受けました。

略歴

中学校時代はサッカースクールに通い、バレーボール部にも所属し、陸上部の助っ人も果たす多才な若者でした。しかし、父親が早稲田大学野球部に在籍していた影響から、早稲田大学進学を夢見ていました。その夢が実現したのは、國學院久我山高校でのプレーを経て、スタンドオフとして高校ラグビー界無双の重量フォワードを引き連れ、ついに全国高校ラグビー大会で優勝を果たした後の1979年でした。彼は高校日本代表にも選ばれ、早大学のラグビー部に入部しました。

早稲田大学に入学後、本城はすぐにスタンドオフの位置を確保し、その後4年間にわたり不動のスタンドオフとして活躍しました。特に在学中から日本代表に選出され、サントリーに進んだ後もそのキャリアは続いていきました。彼の活躍は、1981年にダブリン大学を破った招待試合や公式戦での全試合フル出場といった記録に現れています。

「本城伝説」の誕生

本城は、高校時代のチームに於いて重量フォワードの司令塔としての力を発揮しましたが、早稲田大学では軽量フォワードのチームに移籍しました。1977年の早稲田ラグビー部の不祥事に続く低迷期の中、彼の加盟はまさに待望のものでした。入学初期の部内試合で見せたプレーは観衆を驚かせ、その名声は一気に高まりました。

彼のプレーは、プレースキックの成功率が56.1%という驚異的な数字を記録し、対抗戦では24トライ、4ドロップゴールを成功させました。特に印象深いのはその華麗さで、パントやロングキックの精度、さらに緩急やパスワークを駆使したゲームメイクは見る者を魅了しました。彼のラグビーセンスは、来日したフランス代表監督からも評価されるほどです。

しかし、ラグビー界のスターとして名を馳せながらも、ディフェンスやタックルに少しばかり課題があったため、日本代表としてのキャップは10に留まりました。これは当時の松尾雄治が日本代表のスタンドオフとして君臨していたことも影響していました。

女性ファンの心をつかんだカリスマ

本城はその甘いマスクや華奢な容姿から、多くの女性ファンを魅了しました。ラグビーの練習場には「東伏見族」と呼ばれるファンが集まり、彼の姿を見守り続けました。国立競技場では、1981年の早明戦で66,999人という観衆を集めるなど、その人気はラグビー界のアイドルとしての地位を確立しました。

現在の活動

引退後も、本城はサントリーに勤務し、ラグビー界の要職を歴任しました。また、7人制日本代表の監督を務めたこともあります。2014年にはティップネスでの活動を経て、日本テレビ放送網スポーツ局に移籍し、その後も多面的な活躍を続けています。彼のラグビー人生は、彼自身だけでなく、多くのファンにとっても今なお色褪せることはありません。

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