早明戦

早明戦（そうめいせん）または明早戦（めいそうせん）

早明戦は、早稲田大学と明治大学の間で行われるスポーツ対抗戦であり、特にラグビーの試合として知られています。毎年12月の第1日曜日に開催されるこのイベントは、両校の伝統的なライバル関係を象徴しており、多くの学生や卒業生にとって特別な意味を持っています。また、早明戦はスポーツに留まらず、両大学の文化交流の一環でもあります。

歴史的背景

早明戦の起源は、早稲田大学と慶應義塾大学が行っていた早慶戦に遡ります。応援が過熱したため、この試合が一時中止となったことをきっかけに、明治大学の野球部が仲介役となり、1914年に早慶明リーグが誕生しました。1911年には早稲田と明治の初対戦が行われ、この試合が早明戦の始まりとされています。

ラグビー競技

ラグビーの早明戦は、1923年に初めて新宿区の戸塚球場で行われました。以来、戦争による中断はあったものの、早明戦は100年以上の歴史を持っています。毎年恒例となり、大学対抗戦の中でも大規模なイベントとなりました。特に1941年には、試合開催が真珠湾攻撃の前日にあたるという歴史的な出来事も起きました。

明治神宮外苑競技場や秩父宮ラグビー場、さらに国立霞ヶ丘競技場を経て、2014年からは新国立競技場での開催が行われています。2013年の国立競技場での最後の試合では、松任谷由実による『ノーサイド』の歌唱が行われ、思い出に残るセレモニーが実施されました。

観客動員と人気

早明戦は、他の大学ラグビーの試合と比較しても、人気と観客動員が高く、1982年には国立競技場での入場券販売が66,999枚を記録しました。これは東京オリンピックの開会式と閉会式の販売枚数に次ぐ記録であり、多くのファンが試合を楽しみに集まることを示しています。

また、1987年には雪の中での試合が行われ、これもまた名勝負として語り継がれています。過去には数多くの名選手がこの舞台で活躍しており、日本のラグビー界の発展に寄与しています。

リーグ戦と記録

早明戦の通算戦績は、ラグビーリーグ戦で早稲田大学が55勝、明治大学が42勝を挙げています。また、大学選手権では明治が9勝、早稲田が7勝です。特に記録としては、2007年度対抗戦での早稲田の71-7の勝利や、2010年度大学選手権での74-10の勝利が印象深い結果として記録されています。

野球と他のスポーツ競技

早明戦はラグビーに留まらず、野球やサッカーなどさまざまな競技で行われていることでも知られています。1911年に行われた初の野球早明戦では、早稲田が9-5で勝利しました。サッカーにおいても、両校の対戦は近年白熱した試合が多く、両チームから多くの選手がプロへと進出しています。

文化的影響

早明戦はスポーツの枠を超えて、両大学間の文化交流も深めています。特に政治経済学部では、各大学の視点の違いや対峙する研究姿勢が学生同士の意見交換などを促し、互いに刺激を与え合っています。

このように、早明戦は単なるスポーツイベントを超え、文化、歴史、そして人々の心に根付いた伝統的な行事として、今後も続いていくことでしょう。

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