本多忠方

本多忠方：播磨山崎藩の若き藩主

本多忠方（ほんだ ただみち）は、江戸時代中期の大名であり、播磨国（現在の兵庫県）山崎藩の第2代藩主です。政信系本多家3代にあたり、初代藩主・本多忠英の次男として生まれました。

家督相続と藩政への取り組み

兄の忠良が宗家の越後村上藩を継いだため、忠方は享保3年（1718年）に父の死後、山崎藩の家督を継承することとなりました。幼少の頃から、先祖である本多忠勝のような名将になることを志していたとされ、藩政においては困窮した領民を救済するなど、その力量を発揮しました。

享保の大飢饉と藩政の危機

しかし、忠方が藩主となって間もなく、享保の大飢饉が日本全国を襲います。山崎藩も例外ではなく、この大飢饉によって藩の財政は著しく悪化し、藩政は荒廃の一途を辿りました。忠方は藩政の再建に奔走しましたが、その努力も虚しく、状況は好転しませんでした。

若すぎる死と後継者

藩政再建の道半ば、忠方は享保16年（1731年）5月16日に、わずか24歳という若さでこの世を去りました。子がいなかったため、跡目は弟である本多忠辰が養子として迎えられ、第3代藩主となりました。

本多忠方の系譜

父：本多忠英（1647-1718）
母：小池三平の娘
正室：増山正任の娘
養子：本多忠辰（1711-1750） - 本多忠英の三男

本多忠方は、若くして藩主となり、藩政の立て直しに尽力しましたが、天災には勝てず志半ばで亡くなりました。彼の短い生涯は、江戸時代の藩主の苦悩を象徴していると言えるでしょう。

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