本多電子

本多電子株式会社の概要

本多電子株式会社（Honda Electronics Co., Ltd.）は、愛知県豊橋市に本社を構え、マリン製品、産業機器、医療関連商品、セラミックス製品など、幅広い超音波応用機器の製造・販売を行う総合メーカーです。1956年に設立されたこの会社は、超音波技術に特化し、国内外で高い評価を得ています。

創業と発展

本多電子の歴史は、1956年に本多敬介によって個人経営の「本多電子工業所」が設立されたことから始まります。この創業年に、世界初のトランジスタポータブル魚群探知機を開発し、その後1960年には「本多電子工業株式会社」として法人化されました。当初は魚群探知機専業メーカーとしてスタートしましたが、その技術をベースに製品ラインを拡充させていきました。

1985年にはアメリカへの輸出依存が高かったため、円高やアメリカの不況の影響で経営が厳しくなりますが、経営戦略を見直し、多角化へと舵を切り、今に至っています。

マリン事業部の主力製品

本社のマリン事業部は、魚群探知機の開発・販売を行っており、特に「HONDEX」というブランド名で知られています。このブランドは特にマリンレジャー用の小型魚群探知機が、国内市場で非常に高いシェアを誇っていることが特長です。製品は幅広い用途に対応し、高い技術力が背景にあります。

超音波科学館

本多電子は技術の振興を図るため、1996年には超音波科学館を本社内に開設しました。これは国内で初めての企業博物館であり、超音波に関する技術や歴史を展示しています。2019年には「見て、触れて、超音波を体感してもらう」をコンセプトに全面改装され、入館無料で、公式サイトからの事前予約が必要です。館長は社員が交代で務め、来館者にガイドを行う取り組みも行っています。

主な製品と技術

本多電子の製品はマリン関連の魚群探知機以外にも、医療分野向けの超音波診断装置や、超音波洗浄機、超音波霧化器など多岐にわたります。特に近年では医用超音波顕微鏡のハンディ化に成功するなど、技術革新を果たしています。

企業の沿革

本多電子株式会社の沿革は以下の通りです。

• - 1956年: 本多電子工業所として設立、世界初のトランジスタポータブル魚探を開発。
• - 1960年: 本多電子工業株式会社を設立。
• - 1979年: 商号を本多電子株式会社に変更。
• - 1985年: 日本初の医用超音波顕微鏡を製品化。
• - 1996年: 超音波科学館をオープン。
• - 1997年: ISO 9001認証を取得。
• - 2006年: ISO 14001認証を取得。
• - 2013年: 医用超音波顕微鏡のハンディ化が成功。
• - 2019年: 超音波科学館を全面リニューアル。

事業所

本多電子は愛知県豊橋市に本社を置き、東京営業所、大阪営業所、さらにはバンコク駐在員事務所を設けています。また、カスタマーセンターも豊橋市に設置されており、国内外での顧客サポートに力を入れています。

本多電子株式会社は、その確かな技術力と革新性によって、さまざまな分野において超音波技術のさらなる可能性を追求しています。

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