本庄家系譜

本庄家系譜について

本庄家系譜（ほんじょうかけいふ）は、熊本藩士である本庄家に関連する貴重な家系図です。この系譜は、初代の喜助重正が肥後熊本藩の初代藩主である細川忠利に殉死した19人の内の一人であった事に由来し、特に「妙解院様殉死之家」と称されています。

歴史的背景と武蔵との関係

本庄家の二男、柴任三左衛門は宮本武蔵の弟子となり、二天一流兵法を極めました。 武蔵の兵法を継承した彼の存在は、後世においても重要な意味を持ちます。また、任三左衛門は肥後を離れて黒田家に兵法を伝え、その功績によって伝記『武州伝来記』が書かれることになります。これにより、多くの武蔵に関する逸話も現代に受け継がれました。

最近になって発見された本庄家系譜は、柴任三左衛門の歴史的背景や生涯を裏一つける重要な文献とされています。これにより、彼の青年期と武蔵が肥後に居住していた期間が重なることで、武州伝来記の信憑性が大いに高まったのです。

赤穂事件と本庄家の役割

また、系譜内の記述によると、4代目の本庄喜助高房は元禄15年（1703年）の赤穂事件において、赤穂浪士たちが細川綱利のもとに預けられた際、彼らを迎えに行く役割を果たしました。特に、赤穂浪士切腹の際、間瀬正明の介錯を担当したことも記録されています。

系譜の制作とその重要性

本庄家には初代喜助から8代目までの家族に関する情報が記録された家系譜が存在し、またその内容が後継者たちによって引き継がれています。宮本武蔵の研究に名を馳せる福田正秀は、2003年に先祖之景図の中から柴任三左衛門の名前を見出し、彼の生涯に関する記載が別の家系譜に存在することを発見しました。それを基に、本庄家の詳細な歴史が明らかにされることになり、特に武州伝来記との校合によって三左衛門の全生涯を振り返ることができるようになりました。

本庄家系譜の構造と特徴

本庄家系譜は、紙本墨書きで大和綴じの形式を持つ一巻一冊の文書として保存されています。筆者は七代目の勇七であり、この家系図は代々の当主の情報だけでなく、他の家族に関する情報も記録されている点が特徴です。このように、勇七は家の歴史が失われることを懸念し、重要な記録を残すことを決意した結果、家系図が編纂されたのです。

まとめ

本庄家系譜は、その歴史的背景や家族の情報を通じて、武蔵研究において欠かせない重要な役割を果たしています。特に肥後武士や赤穂事件関連の記録は、当時の時代状況を知る上で貴重な資料となっているのです。福田正秀による研究や系譜の復刻出版がなされて以来、本庄家の歴史はさらに深く学ばれています。

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