本田博俊

本田 博俊のプロフィール

本田 博俊（ほんだ ひろとし、1942年4月11日生まれ）は、日本を代表する自動車技術者であり実業家です。彼は、父である本田宗一郎が創業した株式会社本田技研工業とは異なり、独自の道を歩んでいます。本田博俊は、株式会社無限（現：M-TEC）の創始者でもあり、モータースポーツの発展に貢献してきました。

幼少期と教育

本田博俊は本田宗一郎の長男として誕生し、中学時代から父を通じて多くの影響を受けて育ちました。学生時代には、浮谷東次郎と知り合い、彼との関係が博俊の人生にとって重要な意味を持つことになります。そして、日本大学理工学部に進学した後、芸術学部に転部し、工業デザイナーを志望しました。大学では、戦後のレース界で活躍する仲間たちとともに学びました。

無限の設立と事業展開

1970年、本田博俊は本田技研工業に入社せず、ホンダ・S800をベースとしたスポーツカー「神威」を製作しました。その後、1973年には川本信彦らと小型企業「無限」を設立。その企業は、二輪モトクロスのマシン開発や、ホンダ系の四輪チームへのレーシングエンジン供給を行い、さらにはホンダ車向けのアフターパーツの開発販売にも注力しました。

無限は1992年からF1にも参戦し、フットワークやロータス、リジェ、ジョーダンなどのチームにエンジンを供給。通算で4勝を収めましたが、経営不振や本田との関係悪化によりF1から撤退しました。また、童夢と協力し新たなF1参戦を計画し、テストカーを開発するなどの活動も行っていました。

法的トラブルと判決

2002年12月、本田博俊は無限の元監査役が横領容疑で告発されたことがきっかけとなり、2003年に本田自身もこの件で逮捕されました。彼は「脱税の意図はなく、全て元監査役の横領によるものだ」と無罪を主張しました。2006年には一審で無罪判決を受けましたが、二審で有罪判決が下され、最終的に最高裁で懲役刑が確定しました。これは本田にとって非常に厳しい時期でしたが、その後、彼は出所し、モータースポーツの現場に復帰しました。

近年の活動

2016年、モナコGP優勝20周年記念パーティーに出席し、公の場に姿を見せました。以来、再びモータースポーツの現場を訪れるようになり、メディアからの取材にも応じています。2018年にも、無限モータースポーツの活動に関与し続け、エンジンの電動化へ向けての意欲を示しました。

結果的に、本田博俊のキャリアは波乱万丈ですが、自動車とモータースポーツへの情熱は変わることなく、現在も様々な活動を通じて業界へ貢献し続けています。

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