本間利雄 (内務官僚)

本間 利雄（ほんま としお）

本間利雄は1877年3月3日に山形県で生まれ、1970年2月2日に逝去した。日本の内務・警察官僚としての職業経歴を持ち、その後実業界でも成功した人物である。

経歴

彼は酒田の本間家に生まれ、家族には本間東三郎がいる。東京外国語学校を経て、第一高等学校を卒業。その後、1908年には東京帝国大学法科大学の法律学科を卒業し、同年の11月に文官高等試験の行政科に合格した。それにより内務省に入り、富山県に配属されることになった。彼は富山県事務官や理事官を経て、島根県、愛媛県、広島県で警察部長を務めるなど、数多くの役職を歴任した。

1922年10月には長野県知事に就任し、移民政策の推進や教育体制の整備、道路網の改善に尽力した。1924年には山梨県知事に転任し、地方病の撲滅に向けた計画を策定し、地域の健康問題に取り組んだ。その活動が評価される中、1925年4月には知事を辞任し、退官した。

実業界への転身

退官後、本間は実業界で活動を始めた。東京電燈の常務取締役、王子電気軌道の社長、富士川電力・京浜電力の取締役など、多数の会社で重要な役職を果たした。また、理研アルマイト工業や高岳製作所の社長を務めるなど、経営者としても手腕を発揮した。

人物像と趣味

本間は1911年に分家し、家庭的な生活を送っていた。趣味としては碁や旅行、大弓を好み、宗教は仏教である。居住地は東京目黒区三田にあった。

家族・親族

彼の妻はヤヱで、山形士族の出身である。この結婚により生まれた長男・利章はミキモトの社長を務め、家族の中でも特に著名である。また、彼の長男の妻は御木本幸吉の孫であり、長女は諸戸清文の妻となっている。多くの親戚も実業界で活躍しており、複雑な人間関係が見られる。

脚注と参考文献

本間に関する記録は多くあり、1932年の『帝国大学出身名鑑』や、1941年から1943年にかけての『人事興信録』などが代表的な資料である。また、1981年の書籍『閨閥 -日本のニューエスタブリッシュメント-』や、1991年の『新編日本の歴代知事』にも彼に関する情報が記載されている。さらに、2001年には『日本官僚制総合事典』が発刊されており、全体的な文脈の中で彼の業績を知る手がかりとなっている。

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