札幌市交通事業振興公社

一般財団法人札幌市交通事業振興公社

一般財団法人札幌市交通事業振興公社は、北海道札幌市中央区に本部を構えている施設です。この公社は、札幌市交通局の事業管理部総務課の監督下にあり、1988年に札幌市交通局が全額出資して創設されました。当初の形態は財団法人でありましたが、公益法人制度改革の過程で一般財団法人に移行しました。設立当初の代表者は当時の札幌市長・板垣武四氏です。

この公社の設立目的は、札幌市における交通に関する市民の意識を高め、交通道徳を広めること、そして交通事業の利用者に対する利益を増進させることを通じて、交通業界の健全な発展を図り、公共の福祉に寄与することです。現在、この公社の理事長は札幌市交通局の公営企業管理者が兼務しています。

事業概要

公社はさまざまな業務を展開しており、地下鉄駅の運営、定期券の発行、遺失物の取り扱いなどを行っています。また、2020年度からは、軌道事業の上下分離方式を導入し、軌道運送事業もスタートしました。これにより、市民に対してより多様な交通サービスを提供できる体制が整いました。

受託事業

札幌市からの委託を受けている市営交通事業には、以下のようなものがあります：

• - 定期券の発行業務: 定期券の販売に関する業務を行っています。
• - 各種乗車券の販売促進: 乗車券の利用促進を目的とした取り組みをしています。
• - 広告業務: 公共交通機関内での広告運営も手がけています。

さらに、市内49の地下鉄駅の運営に関連する業務にも携わっています。これには、運行管理業務、駅舎の管理、営業関連業務が含まれます。2000年4月からは、地下鉄駅の管理運営業務を開始し、まずは東豊線の12駅からスタートしましたが、徐々に全49駅に拡大しました。独自に採用した駅員や定期券販売員を配置するとともに、管理職には札幌市交通局からの職員も派遣されています。

収益事業

収益の確保に向けた事業も行い、地下鉄駅構内の自動販売機、コインロッカー、パークアンドライド用の駐車場、オリジナルグッズの販売など多岐にわたる取り組みを行っています。

軌道運送事業

2020年4月1日から、同公社は軌道運送事業者として札幌市電の運行を開始しました。市電の施設は札幌市交通局が所有しており、公社は路面電車の運行業務をはじめ、軌道施設や車両の維持管理業務、さらにはそれに付随するさまざまな業務を担っています。

地域に密着した交通サービスの提供を通じて、市は市民に対して一層充実した交通手段を提供し、交通インフラの発展に貢献しています。このような取り組みは、地域の生活の質を向上させる重要な要素となっています。

もう一度検索