札幌市北3条広場

札幌市北3条広場（アカプラ）

札幌市中央区にある北3条広場は、愛称として「アカプラ」と知られ、札幌駅前通沿いに位置し、訪れる多くの人々にとって憩いの場となっています。この広場は、ただの広場ではなく、歴史ある場所と現代的な施設が融合したスペースであり、多様な機能を備えています。

概要

北海道庁旧本庁舎の正面に位置し、周囲のビルと地下歩行空間に接続されているこの広場は、2014年7月19日にオープンしました。特に注目すべきは、その整備が民間企業の公共貢献によるもので、日本国内でも珍しいケースです。この広場は「都市計画法」に基づく都市施設として位置づけられていますが、公園のように厳格な規制がないため、札幌市は特別な条例を制定し、柔軟な活用を促進しています。

広場は全面的にレンガ舗装が施されており、イベントスペースとしても利用できるインフラが整っています。また、広場と道路の境界にはプランターやボラードが設置され、視覚的な美しさも追求されています。その下には、1924年に施工された札幌市内初の舗装道路である木塊道路が保存されています。この歴史的な木塊舗装とイチョウ並木は、『さっぽろ・ふるさと文化百選』及び『土木学会選奨土木遺産』に認定されています。

歴史的背景

北3条通の歴史は明治時代に遡ります。1924年には、市内初の木塊舗装道路が整備され、これがひとつの象徴となりました。当初は様々な意見もありましたが、積雪寒冷地域に適した舗装工法が模索され、北海道庁の前に試験的に施工されました。1925年には、車道と歩道の境界としてイチョウの木が植えられ、これらの樹木は現在も根付いています。

その後、1930年にはアスファルトが使用されるようになり、多くの修繕や改修が行われてきました。札幌市は、2000年代に入ってからも北3条通の魅力を引き出すための都市計画を策定し、広場化の検討が進められました。結果として、2013年に建設が始まり、2014年に広場として公開される運びとなりました。

特徴と活用

北3条広場には、歴史的な木塊舗装や並木が残されている一方で、現代的な施設も充実しています。様々なイベントが年中行われており、市民や観光客が集う場所として機能しています。また、広場のデザインは地域の持つ文化を重視し、周囲の環境と調和を図っています。そこには、多くのベンチや植栽が配置されており、訪れる人々が寛げる空間が提供されています。

この広場は、単なる交通の通路かつ集客の場であるだけでなく、地域文化を感じられる場でもあります。さらに、各種の賞を受賞しており、都市景観や環境デザインにおいても評価されています。これにより、北3条広場は札幌市の重要なランドマークの一つとなっているのです。今後も、地域住民や観光客に魅力的な空間を提供し続けることが期待されます。

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