札幌市立駒岡小学校

札幌市立駒岡小学校は、北海道札幌市南区、緑豊かな駒岡地区に位置する公立小学校です。1977年（昭和52年）からは、札幌市が指定する小規模特認校の一つとして運営されており、学区内に居住する児童だけでなく、札幌市内全域から入学が認められています（ただし、学区内在住者が優先されます）。

この学校の最大の魅力は、その類まれな自然環境にあります。校地のすぐ隣には清流精進川が流れ、ヤマメやドジョウといった多様な生き物が生息しています。さらに、学校は約1ヘクタールの広さを持つ豊かな学校林「こまおかの森」を所有しています。この森の中には、児童一人ひとりに大切に割り当てられた「マイツリー」があり、子どもたちは四季折々の変化を肌で感じながら、自然との深いつながりを育んでいます。

特色ある教育活動の中心は、この豊かな自然環境を最大限に活用した体験学習です。生活科や総合的な学習の時間では、学校林や精進川、そして校舎の屋上に設けられたビオトープなどが生きた教材として積極的に用いられます。子どもたちは森の中で木登りをしたり、川で水生生物を観察したり、ビオトープで植物の成長を見守ったりすることで、座学だけでは得られない貴重な学びを得ています。

少人数教育も本校の大きな特徴です。現在の職員数は15名で、各学年1学級、合計6学級編成となっています。一学級あたりの児童定員は20名と少なく、一人ひとりの児童に対してきめ細やかな指導が行き届く環境が整っています。この少人数制の利点を活かし、自然体験を重視した教育が展開されています。全校児童が参加する「こまおか緑の少年団」としての活動も盛んで、学校林での保全活動や様々な自然体験に積極的に取り組んでいます。

学校行事においても自然体験が重視されており、年に2回の全校宿泊行事や、5年生を対象とした道民の森での宿泊学習が実施されています。

また、学校の教育活動は地域社会の温かい支援によって支えられています。地元の陶芸家である中村裕氏を中心に、本校の卒業生（OB）や地域住民のボランティアで構成される「7年1組」というユニークな組織があり、学校行事のサポートや環境整備など、多岐にわたる協力を通じて学校を力強く支えています。

通学区域は小規模特認校のため市内全域ですが、本来の学区は以下の札幌市南区真駒内の一部地域です。

真駒内127番地～198番地
真駒内199番地1、18、20～23、26
真駒内200番地～205番地
真駒内206番地1、6
真駒内207番地～213番地
真駒内599番地～610番地
真駒内615番地
真駒内618番地～619番地
真駒内622番地～654番地
真駒内657番地～658番地
真駒内683番地

長年にわたり、自然環境教育や体育指導、環境整備など、多岐にわたる分野で高い評価を受け、数々の受賞歴があります。

1984年（昭和59年） - 学研教育賞
1987年（昭和62年） - 学校林活動全国コンクール準特選
2004年（平成16年） - 学校体育優秀校表彰
2009年（平成21年） - 緑の環境デザイン賞「国土交通大臣賞」（校舎屋上緑化プラン）
2022年（令和4年） - 第13回前田一歩園財団ジュニア自然環境賞
2022年（令和4年） - 全国緑の少年団連盟みどりの奨励賞
2023年（令和5年） - 北海道社会貢献賞（学校林を活用した6年間にわたる体験型教育活動が高く評価）
* 2023年（令和5年） - 屋上・壁面緑化技術コンクール都市緑化機構会長賞

札幌市立駒岡小学校は、豊かな自然環境と少人数制という恵まれた条件を最大限に活かし、子どもたちが自然との関わりを通して心身ともに健やかに成長できる、地域に根ざした特色ある学び舎です。

もう一度検索