朴鎮萬

朴鎮萬（パク・チンマン）

朴鎮萬は1976年11月30日に大韓民国の仁川広域市で生まれた元プロ野球選手であり、現在は野球指導者として活動しています。彼は主に遊撃手として知られ、右投げ右打ちのスタイルを持っています。特に2008年の北京オリンピックにおいて、韓国代表チームの一員として金メダルを獲得したことで名を馳せました。

経歴

現代時代

朴は仁川高等学校を卒業後、1996年に現代ユニコーンズでプロ入りを果たしました。彼は若い頃から守備に優れ、名遊撃手として知られる金在博監督から期待されて、プロ入り早々にレギュラーの座を勝ち取りました。彼の活躍により、チームは2004年までに3度の韓国シリーズ優勝を達成しました。彼の守備力は非常に高く評価され、現代ユニコーンズでの成功がその後のキャリアにつながりました。

三星時代

2004年のシーズンオフ、朴はフリーエージェントとして三星ライオンズに移籍しました。移籍当初、彼は39億ウォン（約3億9000万円）という破格の契約金を手にしました。三星でも彼は2005年と2006年に連続で韓国シリーズ優勝に貢献し、これまでの実績から国際大会への出場も果たしました。1998年のバンコクアジア競技大会、2000年のシドニーオリンピック、2002年の釜山アジア競技大会、2006年の第1回WBC、そして2008年の北京オリンピックなど、数々の大会で遊撃手としての役割を果たしました。

特に2008年は、故障に苦しみながらもオリンピックで重要な役割を果たし、決勝戦のキューバ戦では決勝点を挙げるヒットを打ち、守備でもダブルプレーを成功させました。このプレーにより韓国にとって初のオリンピック野球金メダルをもたらし、兵役も免除されました。

その後再びフリーエージェントの権利を行使したものの、三星に留まることを決めました。しかし、肩などの故障により出場試合数が減少し、2010年には故障から復調できず、金相豎の台頭により43試合の出場に終わり、この年をもって三星から戦力外となりました。

SK時代

2011年、朴はSKワイバーンズに入団しましたが、2012年には再び故障に悩まされました。2013年には久しぶりに100試合に出場しましたが、その後再び出場機会は減り続け、2015年に現役を引退する意向を発表しました。

引退後のキャリア

引退後の2016年にはSKの一軍守備走塁コーチを務めましたが、同年内に辞任しました。その後2017年には三星にコーチとして復帰し、2022年からは二軍監督に異動しました。2023年には一軍監督代行を務めるなど、指導者としての道を歩んでいます。

プレースタイルと人物

朴の守備力は2000年代初頭の韓国プロ野球界で群を抜いており、メジャーリーグのメディアからも評価されました。彼はデビュー当初は打撃よりも守備が目立ちましたが、徐々に打撃力も向上し、全盛期には勝負強さとパンチ力を兼ね備えた選手となりました。彼には「蒸し餃子」という別名もあり、これは韓国で「チンマンドゥ」と呼ばれる食べ物にちなんでいますが、本人の意向により使用されなくなりました。

朴鎮萬はその魅力的なプレースタイルと指導者としての成長を続けており、今後も韓国野球界において重要な役割を果たすことでしょう。

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