杉山神社 (横浜市港北区新吉田町)

杉山神社について

杉山神社（すぎやまじんじゃ）は、神奈川県横浜市港北区に位置する歴史ある神社です。旧新田村の郷社としての長い歴史を持ち、横浜市では唯一の旧武蔵国の式内社とされる「杉山神社」の有力な論社の一つです。

祭神と配祀神

この神社の主祭神は五十猛命（イソタケル）であり、その他に権五郎景政、比野聖廟、素戔嗚尊が配祀されています。1908年には、新田村内の3つの神社が合祀されたことにより、現在の神社の形が整いました。

由緒と歴史

杉山神社の創建時期は不明ですが、地域では房総半島から移住してきた一族が祀ったという口伝が残っています。古い文献『武蔵式社記』や文化・文政期（1804年～1829年）に編纂された『新編武蔵風土記稿』には、この神社の由緒や記録が残されています。特に『新編武蔵風土記稿』ではこの神社の位置や形態について詳しく記述されていますが、残念ながら当神社に伝わる神宝や由緒書は、別当寺であった正福寺の火災によって焼失してしまいました。1873年には、当時の都筑郡吉田村が郷社に昇格し、地域社会での位置づけが一層強固なものとなりました。

式内社論社としての位置付け

杉山神社を式内社とする説は、古くから存在しており、幕末の神道家や郷土史家によっても支持されてきました。特に、菱沼勇の研究により、杉山という地名や森家との関わりが重要な証拠として挙げられています。森家はこの地域に了解ある古い家系であり、彼らが守り続けてきた伝承には、神社との関連性が強く表れています。また、周辺には古墳や遺跡が多く存在し、地域の文化的背景も豊かです。神社は、鶴見川水系の高台に位置しており、自然環境とも調和していることが特徴です。

境内社と祭事

境内には稲荷様や天神様が祀られており、地域の人々に愛され続けています。例大祭は毎年10月9日に行われており、秋の大祭として多くの参拝者が訪れます。神職が常駐していないため、保土ケ谷区にある八幡社が間接的な管理を担っています。

交通アクセス

杉山神社は、神奈川県横浜市港北区新吉田町4509にあります。最寄り駅は横浜市営地下鉄グリーンラインの東山田駅で、徒歩で15～20分の距離にあります。

このような歴史的背景と地域の信仰の中心としての役割を持つ杉山神社は、多くの人々に親しまれているスポットです。地域の文化や信仰を理解するための重要な場所であり、訪れる価値は十分にあります。

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