杉本謙治

杉本謙治（すぎもと けんじ）は、明治23年（1890年）6月21日に生まれ、没年は不明ですが、大正時代から昭和時代前期にかけて公吏として活躍した人物です。特に東京市において、その行政手腕を発揮しました。

生い立ちと初期のキャリア

杉本謙治は秋田県出身です。初期のキャリアは、秋田県仙北郡の書記として始まりました。その後、秋田県内務部において庶務、地方各課の主任を歴任し、県下の各市町村における職務を管掌するなど、地方行政の実務経験を豊富に積みました。

東京市への奉職と昇進

大正11年（1922年）、杉本謙治は東京市に奉職し、新たな舞台でその能力を発揮し始めます。監査課での勤務を皮切りに、第1監察掛長、東京市主事監査課監察掛長、区政課監理掛長といった要職を歴任しました。これらの職務を通じて、東京市の行政運営における監査や区政に関する深い知識と経験を培いました。

向島区長としての活躍

昭和12年（1937年）7月、杉本謙治は向島区長に就任しました。向島区長としての任期は約1年間でしたが、区政の発展に尽力しました。その後、監査部区政課長、市民局区町課長、市副収入役を歴任し、東京市の行政に多岐にわたり貢献しました。

晩年

晩年については詳しい記録は残っていませんが、昭和15年（1940年）の時点では、公吏として活動していたことが確認できます。杉本謙治は、地方行政から東京市における要職まで、幅広い分野で行政に携わり、その能力を発揮した人物として評価されています。

参考資料

日本官界情報社 編『日本官界名鑑 昭和15年版』日本官界情報社、1940年。
帝国秘密探偵社 編『大衆人事録 第14版 東京篇』帝国秘密探偵社、1942年。

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