杉浦広一

杉浦広一：スギ薬局創業者、地域社会への貢献

杉浦広一（すぎうら ひろかず）は、1950年7月22日生まれの実業家であり、薬剤師。スギ薬局の創業者として知られています。現在はスギホールディングスの顧問、公益財団法人杉浦記念財団評議員会長を務めています。

生い立ちと創業

愛知県西尾市に生まれた杉浦は、愛知県立西尾高等学校を卒業後、岐阜薬科大学薬学部製造薬学科に進学。1974年に卒業後、刈谷市の鬼頭天昌堂薬局に入社し、薬剤師としてのキャリアをスタートさせました。

1976年12月、大学の後輩である杉浦昭子（後にスギホールディングス代表取締役副社長）と結婚。この結婚を機に、西尾市下町神明下に16坪のスギ薬局を創業しました。1982年には株式会社スギ薬局を設立し、代表取締役社長に就任しました。

スギホールディングスへの移行

2008年9月1日、株式会社スギ薬局は持株会社体制に移行し、スギホールディングス株式会社に社名変更。杉浦は同社の代表取締役社長に就任し、2009年には代表取締役会長となりました。経営体制の変化とともに、事業の多角化と規模拡大を推進しました。

社会貢献活動

杉浦は、地域社会への貢献にも力を注いでいます。2011年9月1日、妻の昭子と共に「一般財団法人杉浦地域医療振興財団」を設立。この財団は、2015年7月1日に公益認定を受け、「公益財団法人杉浦記念財団」に改称されました。同財団を通じて、地域医療の振興や健康増進に関する様々な活動を支援しています。

2016年には、スギ薬局1号店の跡地に健康寿命延伸のための拠点施設「西尾市民げんきプラザ」を建設することを発表。建物と土地を西尾市に無償で貸与する覚書を締結し、2017年4月3日に同施設がオープンしました。この施設は、地域住民の健康増進に大きく貢献しています。

後継者への事業承継

2021年1月25日、スギホールディングスは取締役会を開催し、杉浦の長男である杉浦克典副社長を社長に昇格させるトップ人事を発表。同年5月19日の定時株主総会後の取締役会をもって克典が社長に就任し、杉浦は代表権のない顧問に就きました。これにより、世代交代が進み、新たな経営体制がスタートしました。

西尾市との関係

2021年4月13日、西尾市は「西尾市シティプロモーション特命大使」を創設し、妻の昭子も大使の一人に選ばれました。しかし、同年5月には、新型コロナウイルスワクチンの接種を巡り、杉浦夫妻の予約枠を優先確保するよう市の担当部署に指示があったことが報道され、物議を醸しました。スギホールディングスは公式サイトにおわびの言葉を掲載し、杉浦自身は過去にアナフィラキシーショックを経験しており、ワクチン接種を希望していないことを発表しました。

人物像

杉浦は西尾市上矢田町に在住。長男の杉浦克典はスギホールディングス代表取締役社長、次男の杉浦伸哉はスギ薬局常務取締役を務めています。愛読書は中村天風とピーター・ドラッカーであり、その経営哲学に影響を受けていることが伺えます。

フォーブス誌の世界長者番付によると、2021年の純資産は1550億円で、日本人として41位にランクインしています。

テレビ出演

杉浦は、2011年11月3日にテレビ東京で放送された日経スペシャル カンブリア宮殿に出演。「高齢化時代を迎え撃て！地域の健康を守るドラッグストア」というテーマで、スギ薬局の取り組みが紹介されました。

杉浦広一は、スギ薬局の創業者として、地域社会の健康と福祉に貢献してきた実業家です。その経営手腕と社会貢献活動は、多くの人々に影響を与え続けています。

外部リンク

* 公益財団法人杉浦記念財団

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