杉若弘子

杉若 弘子

杉若 弘子（すぎわか ひろこ）は、1964年にこの世に生を受けた日本の心理学者です。彼女の専門分野は臨床心理学であり、現在は京都に位置する同志社大学の心理学部で教授として教壇に立ち、後進の指導にあたるとともに研究活動を進めています。

経歴

杉若氏の出身地は和歌山県田辺市です。学業においては、まず1988年に千葉大学教育学部の教育心理学専修課程を修了しました。その後、広島大学大学院に進学し、1990年に生物圏科学研究科の博士課程前期課程を修了、環境計画科学（行動系）を専攻し、学術修士の学位を取得しています。さらに同大学院の生物圏科学研究科博士課程後期課程の環境計画科学（行動系）専攻において、1993年に単位を取得して退学しました。研究者としてのキャリアを積み重ねる中で、2001年には広島大学より博士（人間科学）の学位を授与されています。

大学教員としての第一歩は、1993年に早稲田大学人間科学部で助手を務めたことでした。次いで、1995年には奈良教育大学教育学部へ移り、助教授に昇任しました。教育・研究活動の場を移し、2006年には同志社大学文学部の教授に就任します。その後、2009年には同学部の改組を経て、現在の所属である同志社大学心理学部の教授となりました。

学術研究および社会貢献の分野においても、多岐にわたる活動を行っています。以下に主な役職の一部を挙げます。

2005年：奈良市総合計画審議会委員
2006年：奈良県男女共同参画審議会委員
2007年：日本健康心理学会理事
2007年：日本行動療法学会理事
2009年：日本心理学会理事
2010年：日本学術振興会科学研究費委員会専門委員
* 2014年：日本カウンセリング学会編集委員

これらの役職を通して、心理学分野の発展や関連分野における政策形成などに寄与しています。

著作

杉若氏の主な著作としては、『セルフ・コントロールの実験臨床心理学』があります。この書籍は2003年に風間書房から出版されており、その専門分野における研究成果をまとめたものです。

翻訳

また、翻訳書も手掛けており、2023年には金剛出版から刊行された『機能分析心理療法:臨床家のためのガイドブック』を、大河内浩人氏、河越隼人氏、木下奈緒子氏と共に共訳しています。これは海外の心理学に関する重要な文献を日本に紹介する取り組みであり、国内の研究者や実務家にとって貴重な資料となっています。

杉若弘子氏は、教育、研究、そして学会活動や公的な場での貢献を通じて、日本の臨床心理学分野において重要な役割を果たしています。

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