李洙勲

李洙勲（イ・スフン）

李洙勲（イ・スフン、朝鮮語: 이수훈、1954年12月13日 - ）は、大韓民国の学者、政治家。

経歴

慶尚南道昌原市出身。釜山大学校英文学科を卒業後、同大学院で英文学修士号を取得。その後、ジョンズ・ホプキンス大学大学院で社会学博士号を取得。

1987年より慶南大学校極東問題研究所に勤務し、企画室長、社会学科教授を歴任。1998年から2000年まで韓国比較社会学会会長、2002年から2006年まで国際社会学会(ISA)東アジア理事を務めた。

2005年には盧武鉉政権下で大統領諮問機関「東北アジア時代委員会」委員長に就任。「北東アジア共同体構想」を提唱し、北朝鮮を含む朝鮮半島の未来戦略を提言した。2007年の南北首脳会談では特別随行員として北朝鮮を訪問。

2009年、慶南大学校極東問題研究所所長に就任。2015年には慶應義塾大学に招聘教授として在籍。

文在寅政権では、2012年に南北経済連合委員として活動し、政策ブレーンとして貢献。文在寅の大統領当選時には、国政企画諮問委員会で外交・安全保障分野の委員長を務めた。

駐日大使としての活動

2017年8月、文在寅政権下で駐日大韓民国大使に内定。同年10月に着任。

駐日大使在任中は、慰安婦問題日韓合意の事実上の破棄、徴用工訴訟問題の再燃など、日韓関係が急速に悪化する事態に直面。日本政府からの抗議を受けることが頻繁に発生した。2018年12月には、両国関係の困難さを認める発言も行った。

文在寅政権の意向を反映し、日本側の政治家との接触は限定的であった。しかし、日韓関係が深刻化すると、2018年12月に谷内正太郎国家安全保障局長、2019年1月に菅義偉官房長官と非公式会談を行った。2019年4月に駐日大使を離任。

駐日大使退任後

駐日大使退任後は、慶南大学校極東問題研究所の招聘碩座教授に就任。アメリカ大統領選挙後の在韓米軍削減の可能性について警告するなど、積極的に政策提言を行っている。

発言

過去に慰安婦問題日韓合意や日韓秘密軍事情報保護協定に関して批判的な発言をしており、野党議員から駐日大使としての適性を疑問視する声も上がった。

慰安婦問題日韓合意

2016年1月のインタビューで、「慰安婦合意の最終勝者は米国」と発言し、米国の意向が強く反映された合意であるとの認識を示した。

日韓秘密軍事情報保護協定

[日韓秘密軍事情報保護協定]締結に反対する声明に署名したことが、日本政府との関係に影響を与える可能性を指摘された。

北朝鮮の核実験について

北朝鮮の核実験後、「制裁一辺倒では核問題の解決は難しい」と指摘し、対話の必要性を主張した。

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