李満住

李満住についての詳細

李満住（りまんじゅう）は、明朝初期における女真族の重要な指導者であり、初代建州衛主である阿哈出の孫として知られています。彼の父親は二代目衛主の釈家奴であり、李満住の背景には複雑な家系と多様な関係が存在しています。彼は三代目建州衛主として、その政治的な舞台に立ちました。

略歴

李満住は、父親の死後に建州衛の指揮使の地位を継承します。はじめ、彼は「回波江」の「方州」に居住していました。ここは「房州」とも呼ばれ、現在の吉林省通化市梅河口市山城鎮周辺に位置していると考えられています。彼はその後、忽剌温野人や韃靼の襲撃を受け、1416年には永楽21年に鴨緑江の支流である婆猪江へ移住することが許可されました。彼は指揮・沈時里哈、沈者羅老、盛舍歹、童所老らと共に1,000戸以上の住民を引き連れて南方へ渡りました。

1442年には都指揮僉事から都督僉事に昇格し、その後も1447年には都督同知という高い地位に昇進しました。成化年間（1467年）、彼は明朝の影響下にある周辺国との関係を維持しつつ、建州衛を統治しました。しかし、同年には明朝の軍によって彼と息子の李古納哈が殺害される悲劇に見舞われます。

政治的な関係

李満住は、明朝との関係を重視し、時折朝鮮との摩擦に関与していました。彼の政権下では、建州衛の方向性が明朝に左右されることが多く、彼自身も朝廷へ度々使者を派遣し、入貢を行っていました。評価される一方で、李朝とのトラブルも抱えており、朝鮮からの攻撃を受けることもしばしばありました。

1450年、李満住は胡虜との内通を疑われ、さらなる問題を引き起こしました。この年の中頃には李満住が自身の失脚の危機を感じ、朝廷に謝罪し、立場を立て直す必要があったことが記録されています。

満洲族の由来

李満住の家系は満洲族の重要な一部として位置づけられており、彼の祖先は、南へと移り住んだ過程で多くの変化を経ています。彼の家系は古い時代から続くものであり、建州衛の形成において重要な役割を果たしてきました。彼の母方の親戚は、後にヌルハチとなる人物と結びつき、満洲族の歴史においても重要なつながりを持っています。

子孫と影響

李満住には何人かの子どもがいましたが、特に李古納哈は彼と共に生き延びることができず、彼の死後、建州衛はさらなる混乱を招くこととなります。古納哈の子・完者禿はその後の世代においても権力を握ることはできず、李満住の血筋は歴史の荒波に飲まれていくのです。

このように、李満住の生涯は、当時の女真族の政治的背景や他国との関係を浮き彫りにしています。彼の影響は不幸な結末を迎えましたが、満洲族の歴史において、重要な一ページを構成する人物として記忆されています。

もう一度検索