李相花

李相花（イ・サンファ）

李相花（イ・サンファ、이 상화、1989年2月25日 - ）は、韓国の元スピードスケート選手です。彼女は、2010年バンクーバーオリンピックと2014年ソチオリンピックの女子500mで金メダルを獲得し、2018年平昌オリンピックでは銀メダルを獲得するなど、世界トップクラスの実力を持つ選手として知られています。

生い立ちとスケートとの出会い

ソウルで生まれた李相花は、小学校1年生の時に兄の影響でスケートを始めました。兄も優秀なスケート選手でしたが、李相花はさらに高い才能を見せました。経済的な理由から、両親は兄妹両方のスケートを続けることができず、李相花だけがスケートを続けることになりました。バンクーバーオリンピック男子500m金メダリストの牟太釩とは幼馴染で、同じ韓国体育大学校に通っていました。現在はソウル市庁に所属しています。

国際舞台での活躍

2003年、14歳で国際大会にデビューし、カナダでの複数のレースで優勝しました。2004年の世界ジュニア選手権では、最年少ながら500mで3位に入賞し、将来を嘱望されました。

翌シーズンには、ワールドカップ代表に選出され、長野でのレースで8位入賞を果たしました。その後も、100mで2回の4位入賞を含む5度のトップ10入りを果たし、100mでは総合5位となりました。

2005/06シーズンには、ワールドカップ1000mでBクラスに降格するも、100mと500mで成績を上げました。100mでは1度優勝し、総合2位となりました。また、ソルトレイクシティで500mの世界ジュニア新記録をマークし、その後も記録を更新しました。

2006年トリノオリンピックでは、500mで5位入賞を果たしました。その後、2009年の世界距離別選手権で4年ぶりにメダルを獲得するなど、安定した成績を残しました。

オリンピックでの輝かしい実績

2010年、李相花は世界スプリント選手権で優勝し、初の国際タイトルを獲得しました。その勢いのまま、2010年バンクーバーオリンピックの500mで金メダルを獲得しました。当時、彼女はケビン・オーバーランドの指導を受けていました。

2013年には、ワールドカップカルガリー大会で、女子史上2人目となる36秒台を記録し、翌日には36秒80の世界新記録を達成しました。2014年ソチオリンピックでは、500mでオリンピック新記録（当時）を樹立し、同種目史上3人目となる連覇を達成しました。2018年平昌オリンピックでは、3連覇をかけて500mに出場しましたが、小平奈緒に敗れて銀メダルとなりました。

引退とその後

2019年5月10日、李相花は現役引退を発表しました。同年8月29日には、歌手のKangNamとの結婚を発表し、10月12日に結婚式を挙げました。引退後は、芸能事務所に所属し、スポーツ番組やバラエティ番組に出演するなど、タレント活動を行っています。2022年北京オリンピックでは解説者としてデビューしました。

小平奈緒との友情

李相花と日本の小平奈緒は、ライバルでありながらも親友として知られています。平昌オリンピックでの競技終了後には、小平が李相花を抱きかかえてウィニングランをする姿が感動を呼びました。また、2人は互いの家で食事をしたり、ソウルW杯で小平が初優勝した際には、李相花が小平のためにタクシーを手配したり、アスタナで写真を撮る際に「次の五輪はあなたが勝って、私が2位ね」と冗談を言い合ったりするなど、強い絆で結ばれています。

2019年には、平昌記念財団から、2人の友情が五輪の遺産を後世に伝えるものとして評価され、「韓日友情賞」が授与されました。2022年の北京オリンピックでは、小平のレース後に解説席で涙を流す姿が見られました。

世界記録

李相花は、以下の種目で世界記録を保持しています。

女子500m：36秒36 (2013年11月16日)

脚注

外部リンク

李相花 - Olympedia（英語）
Sang Hwa Lee(이상화) (@speed_sanghwa) - X（旧Twitter）
Sang Hwa LEE 이상화 (@sanghwazz) - Instagram
Speed Skating - Biographies - Lee Sang-Hwa-国際スケート連盟によるバイオグラフィ

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