李鍾範

李 鍾範（イ・ジョンボム）

李鍾範（韓国名：이종범、1970年8月15日生まれ）は、大韓民国の全羅南道光州広域市出身の元プロ野球選手（外野手および内野手）であり、現在は野球指導者および解説者として活躍しています。彼は右投げ右打ちで、日本プロ野球（NPB）では「リー・ジョンボム」という登録名で知られています。また、本貫は咸平李氏です。

経歴

ヘテ時代

李鍾範は、建国大学校の野球部に在籍していた1992年、アマチュア野球で最優秀選手賞を受賞しました。1993年、ヘテ・タイガースに入団し、即座にレギュラーとしての地位を確立しました。特に1994年には首位打者に輝き、その後も1996年、1997年には盗塁王を獲得するなど、チームの重要な選手として活躍。1997年にはKBO初のトリプルスリーを達成し、その実力を証明しました。

中日時代

1998年には中日ドラゴンズに移籍。移籍金は4億5000万円、契約金5000万円、年俸8000万円とも言われ、韓国のイチローと称されるほどの評価を受けました。守備面では課題があったものの、スタートを切った開幕戦での出場を果たしました。しかし、右肘骨折の影響で長期離脱を余儀なくされ、復帰後も以前のパフォーマンスを発揮することができませんでした。リハビリ中、守備の不安を解消するため外野手に転向し、1999年にはリーグ優勝に貢献。持ち味である足の速さを生かしつつ、新しい位置でも試行錯誤を重ねましたが、2001年には退団することになりました。

起亜時代

中日からの帰国後、起亜タイガースに復帰。改めて外野手としての地位を確立し、2004年には4度目の盗塁王にも輝きました。2006年にはWBC韓国代表に選出され主将を務めることになり、外野部門でベストナインに選ばれました。しかし、シーズンは不振に見舞われ、打率が低迷。その後2009年には韓国シリーズ優勝に貢献し、500盗塁を達成するなど、華々しい成績を残しました。

引退とその後

2012年には現役を引退し、すぐに解説者としての活動を開始。ハンファ・イーグルスの走塁コーチや、韓国代表チームにおいてコーチを務めるなど、選手時代同様に野球界に貢献しています。李鍾範は息子李政厚も育て上げ、彼もまたプロ野球選手として活躍中です。親子での金メダル受賞や、父子でのMVPや首位打者受賞など、野球界において輝かしい足跡を残しています。

人物

李鍾範は、選手としての実績以上にも、指導者や解説者としての活動を通じて、野球界において重要な役割を果たしており、多くの後輩選手や後進へ影響を与え続けています。彼の野球に対する情熱や、家族との結びつきは、今後も多くの人々にとってのインスピレーションとなるでしょう。

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