村上恭一

村上恭一

村上恭一（むらかみ きょういち）は、1883年（明治16年）に鳥取県で生まれ、1953年（昭和28年）に生涯を閉じた日本の官僚です。彼は、枢密院書記官長や貴族院議員といった要職を歴任し、日本の政治に深く関与しました。

生い立ちと初期のキャリア

村上恭一は、代々鳥取藩主池田家の御典医を務めた家柄に生まれました。また、明治維新の勤皇の志士として知られる中野治平元長の外孫でもあります。1907年（明治40年）に東京帝国大学法科大学法律学科を卒業後、すぐに官僚としての道を歩み始めました。

逓信省での活躍

キャリアの初期には、逓信省（現在の総務省に相当）でその才能を発揮しました。通信属として勤務を始め、その後、通信事務官、逓信書記官などを歴任。また、逓信官吏練習所教官として後進の育成にも携わっています。大臣官房秘書課長や逓信大臣秘書官も務め、行政手腕を発揮しました。

枢密院での重責

1916年（大正5年）には、枢密院書記官に任命され、その後、枢密院書記官長にまで上り詰めました。枢密院は、天皇の諮問機関として、重要な国政に関わる案件を審議する役割を担っており、その長を務めたことは、村上恭一の官僚としてのキャリアにおける頂点と言えるでしょう。彼は行政裁判所評定官も兼任し、司法の分野でも活躍しました。

貴族院議員として

1939年（昭和14年）には、貴族院議員に任命され、政治の世界で活動を続けました。貴族院は、当時の日本の議会制度において重要な役割を果たしており、村上恭一は、その一員として、日本の政治に貢献しました。1947年（昭和22年）の貴族院廃止まで、その職を務めました。

受章歴

村上恭一は、その功績から数々の勲章を授与されています。瑞宝章は、勲六等から始まり、最終的には勲一等まで昇叙。旭日章も授与されており、彼の多大な貢献がうかがえます。

死去

1953年（昭和28年）、村上恭一は丹毒症のため、国立東京第一病院で亡くなりました。享年70歳でした。彼の人生は、日本の近代化と発展に貢献した官僚の模範として、長く記憶されるでしょう。

関連資料

国立公文書館のアジア歴史資料センターには、村上恭一に関する多くの資料が保存されています。彼のキャリアや功績について、より深く知りたい方は、これらの資料を参照することをお勧めします。

特ニ親任官ノ待遇ヲ賜フ 枢密院書記官長 村上恭一
元枢密院書記官長村上恭一賞与ノ件
村上恭一
村上書記官長定例叙勲
村上逓信局事務官本院書記官ニ任命ノ件
とっとりデジタルコレクション--村上恭一

これらの資料を通じて、村上恭一の業績や人となりをより深く理解することができます。

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