村井長正

村井長正は、1915年（大正4年）に加賀藩重臣の家系である村井家の12代当主、村井長八郎の息子として金沢市に生まれました。彼は1945年（昭和20年）に父親の死去に伴い、男爵の爵位を継承し、村井家の13代当主となりました。

学歴としては、東京帝国大学文学部を卒業しており、学問においても高い素養を持っていました。1940年（昭和15年）には東宮傅育官に任命され、その後東宮侍従として皇室に仕えました。

1947年（昭和22年）には、故博恭王の一年祭において皇后宮使の役を務め、その後も侍従職侍従、皇子傅育官などの要職を歴任し、皇室に貢献しました。1965年（昭和40年）に宮内庁を退官した後は、日本大学で倫理学の教鞭をとり、後進の育成に尽力しました。しかし、1997年（平成9年）5月29日未明、自宅での火災により亡くなりました。

村井長正は、1985年頃に浮上した皇太子訪韓計画に際して、皇太子の身の安全が保障できないと判断し、計画に強く反対しました。この反対により、訪韓計画は中止となりました。

彼の家族構成は、妻は和子、息子は長和です。

村井長正は、華族としての家柄を持ちながらも、皇室での職務、教育者としての活動、そして危機管理能力を発揮した人物として、その生涯は多岐にわたります。

参考文献:

橋本明『昭和抱擁 天皇あっての平安：戦後50年・年譜の裏面史』日本教育新聞社、1998年。
霞会館華族家系大成編輯委員会編『平成新修旧[[華族家系大成]]』下巻、社団法人霞会館、1996年。

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