霞会館

一般社団法人霞会館について

一般社団法人霞会館は、旧華族による親睦団体として1947年に設立された機関です。前身は華族会館であり、戦後の華族制度廃止に伴い、既存の役割を引き継ぎつつ、名称を改めて活動を続けています。霞が関ビルディングの最上階に位置し、550家を超える会員が所属しています。

概要

霞会館は元鶴族の男性当主とその直系の息子に会員資格を制限しているため、会員数は1973年頃に650家740人へと減少しています。特に、女性当主や後継者がいる場合、会員資格を得られないため、この状況は続いています。しかし、夫人や令嬢は霞会館の施設を利用することが許されています。

年に4回行われる皇室行事として、天皇誕生日の祝賀会を初め、新年会や創立記念日、明治天皇の御臨幸記念日に会員が一堂に会します。こうした行事では、女性会員の同伴も認められています。また、霞会館は関連書籍『昭和新修華族家系大成』や『平成新修旧華族家系大成』の刊行元でもあります。

歴史

霞会館の起源は、1874年に設立された華族会館にあります。この団体は、貴族の社会的役割に焦点を当てており、教育機関として学習院を設立し、書籍や講義を行うなどの活動も行ってきました。近年も、会員は旧華族の名に恥じぬよう、日本の伝統文化を後世に伝える努力をしています。

会館は、当初浅草に設立された後、数度の移転を経て、現在の霞ヶ関ビルへと落ち着きました。特に、1945年の空襲で一度焼失した後の1967年に入居した霞ヶ関ビルが、現在の拠点となっています。

皇室との関わり

昭和天皇が華族制度廃止時に「先祖の名を辱めぬよう努力すること」を希望され、霞会館へと改称する決断がなされました。以降、毎年1月には天皇・皇后が訪問し、懇談の場を持つことが慣例となっています。このため、会員は時折、皇室の行事に参加する機会も得ています。

また、会員の中には旧公家に特化した「堂上会」があり、約100名が在籍しています。堂上会のメンバーは、皇室行事に招待されるほか、京都在住の会員は天皇の京都訪問時に大宮御所で懇談する機会もあります。

事業と目的

霞会館は、国家や社会への貢献を主な目指しとし、伝統文化の継承や皇室の庇護、会員の品位保持と連帯を理念としていることから、様々な事業を行っています。具体的には、調査研究、講演会や講習会の開催、社会福祉に対する助成等を通じて、日本特有の文化を育成し、社会福祉の向上を図っています。

霞会館の運営は、霞が関ビルのテナント収入や会員からの地代、施設貸出収入を基に賄われ、さらに一部は障害者施設や老人施設、がん研究所などへの寄付にも充てられています。

組織と構成

現在、霞会館の会員は現皇族や旧[[皇族]]、元王公族、元華族とその成年に達した長男で構成されています。2012年8月時点で789名の会員が存在しています。主たる事務所は東京都千代田区霞が関にあり、京都にも支所があります。運営には様々な役員が関与し、組織の円滑な活動を支えています。

まとめ

一般社団法人霞会館は、その歴史と伝統を受け継ぎながら、地域社会への貢献や皇室との連携を図りつつ、独自の立ち位置を確立しています。さらに安定的にその活動を続け、未来へと繋げていくことが期待されます。

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