村山リウ

村山リウについて

村山リウ（むらやま りゅう、1903年4月1日 - 1994年6月17日）は、日本の著名な評論家であり、特に源氏物語の研究で知られています。彼女は香川県仲多度郡琴平町で生を受け、1923年に日本女子大学校の国文科を卒業しました。その後、岡山医科大学の副手である村山高と結婚し、1936年頃から地域の婦人活動に従事しました。

彼女が団長に選ばれた女子青年団の設立を皮切りに、地域の婦人問題に対する取り組みを本格化させました。1943年からは大阪に転居し、女子挺身隊に関連する仕事を行うため、大阪府庁で勤めました。しかし、戦争によって大阪の家が焼失し、戦後は婦人団体の役員として活動しながら、新聞の身の上相談や社会時評などで婦人問題に関する評論を展開しました。

村山の名が広まるきっかけとなったのは、彼女による『源氏物語』の研究と解説です。独自の現代的視点からの解釈は多くの聴衆に受け入れられ、「村山源氏」として広く知られるようになりました。1959年には自身の解説をテレビで朗読し、ますますその名声を高めることになります。彼女はまた、地域の婦人団体の必要性を訴え、社会教育委員として積極的に活動しました。

1954年から1991年まで、婦人民生クラブ主催の源氏物語講座において常に講師を務め、教育活動を大切にしていました。また、大阪ユネスコ協会の副会長や大阪市選挙管理委員長などの役職も歴任し、市川房枝の選挙協力にも携わりました。

主な著作

村山リウは数多くの著作を遺しており、主な作品には以下があります。

• - 『源氏物語』創元社（1960年-1961年）
• - 『源氏語のすすめ』講談社現代新書（1966年）
• - 『源氏物語 ときがたり』主婦の友社（1968年）
• - 『私の源氏物語』日本放送出版協会（1977年）
• - 『わたしの中の女の歴史』人文書院（1978年）
• - 『女の自立 『源氏物語』から学んだこと』共同ブレーンセンター（1982年）
• - 『村山リウ説き語り「源氏物語」』講談社（1983年、のち文庫化）
• - 『私とつれあい』人文書院（1984年）
• - 『私の歩いた道』創元社（1984年）
• - 『はなやぐ老い』人文書院（1989年）

村山リウは、日本文化と特に源氏物語の研究において重要な役割を果たし、その不朽の業績は今もなお多くの人々に影響を与え続けています。彼女の視点は、時代を超えて新しい視野を提供し、特に女性の地位向上や自立についても多くの示唆を与えるものでした。

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