村田亙

村田亙（むらた わたる）は、1968年1月25日生まれの元ラグビー選手、指導者です。福岡県福岡市城南区出身で、身長172cm、体重75kg、血液型O型。ポジションはスクラムハーフ(SH)でした。

選手としての経歴

小学1年生でラグビーを始め、専修大学ラグビー部では4年生時に主将として関東大学リーグ優勝に貢献しました。しかし、大学選手権出場をかけた抽選で涙を呑むという経験もしました。

大学卒業後は東芝府中に入社し、向井昭吾監督の「PからGO」戦術に合致したプレースタイルで、1996年度からの日本選手権3連覇に大きく貢献しました。1990年にはU23日本代表としてアメリカ代表に勝利、1991年にはアメリカ代表戦で日本代表初キャップを獲得。ラグビーワールドカップには3度出場（1991年スコットランド戦、1995年ニュージーランド戦、1999年ウェールズ戦）しています。日本代表キャップ数は41です。

1999年には、日本人初のプロラグビー選手としてフランスリーグのバイヨンヌと契約。デビュー戦で2トライを挙げるなど、44試合に出場し7トライを記録しました。この時期からラグビーマガジンや自身の公式サイトでフランスでの生活を報告するようになりました。

2001年にヤマハ発動機ジュビロに移籍。円熟味を増したプレーでチームを牽引し、2002年度には関西社会人リーグ初優勝を果たしました。2005年には37歳で日本代表に復帰し、当時の最年長出場記録を更新。トップリーグでも一時期最年長出場記録を保持していました（40歳）。

「月刊VS.」の記事で「トップリーグなら40歳までプレーできる」とコメントしており、2007-08シーズンも現役を続行し、40歳を現役で迎えました。2008年1月に現役引退を表明し、2月2日には引退セレモニーが行われ、同い年の親友でジュビロ磐田の中山雅史選手から花束が贈呈され、ユニフォームを交換しました。

指導者としての経歴

2008年2月、日本ラグビー協会から7人制日本代表監督の要請を受け就任。同年3月の香港セブンズで初指揮を執り、同年のラグビーワールドカップセブンズ予選では、2009年の本大会出場に導きました。

2012年から2023年2月までの11シーズン、OBである専修大学ラグビー部の監督を務めました。2014年には13年ぶりの1部復帰を果たしましたが、2021年にはリーグ全敗、入替戦にも敗れて2部降格。翌年の1部復帰は叶わず、その責任を取る形で退任しました。

その他

同い年には中山雅史（サッカー）や清宮克幸（ラグビー）がいます。

所属チーム

1975年 - 1983年: 草ヶ江ヤングラガーズ
1980年 - 1983年: 福岡市立城南中学校
1983年 - 1986年: 東福岡高等学校
1986年 - 1990年: 専修大学
1990年 - 1999年: 東芝府中
1999年 - 2001年: バイヨンヌ（フランス）
2001年 - 2008年: ヤマハ発動機ジュビロ
2008年 - 2012年: 7人制日本代表監督
* 2012年 - 2023年2月: 専修大学ラグビー部監督

村田亙は、選手としても指導者としてもラグビー界に大きな足跡を残した人物です。

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