杖谷駅

杖谷駅の概要

杖谷駅（つえたにえき）は、かつて岡山県和気郡佐伯町（現・和気町）苦木に存在した同和鉱業片上鉄道線の駅で、1991年に廃止されました。開業は1931年（昭和6年）7月20日であり、当初の所在地は岡山県和気郡塩田村苦木でした。1948年に地方行政の変更に伴い、佐伯町が成立した際に、駅の所在地表示も変わっております。最終的に、この駅は廃止されるまで約60年間の歴史を持っています。

歴史的背景

杖谷駅は、片上鉄道における一つの重要な駅として開設されましたが、無人駅として運営されていました。この駅の構造は非常にシンプルで、1面1線のホームのみが存在していました。なぜ無人駅であったかというと、地域の人口が少なく、乗客の需要が低かったことが主な要因です。また、駅が民家の庭先に設置されていることでも有名でした。この点は、駅と地域住民との関わりを深め、地域の生活の一部として機能していたことを示しています。

駅は、周辺の住民によって支えられており、地域の移動手段として重要な役割を果たしていましたが、時代の変化とともに鉄道利用者が減少していきました。1991年（平成3年）7月1日には、路線全体が廃止されることになり、それに伴い杖谷駅も廃駅となりました。

廃止後の状況

杖谷駅が廃止された後、駅のホームや周辺の民家はすべて撤去され、その跡地には新たに和気・赤磐共同コンポストセンターが設置されました。この廃棄物処理施設は、地域の環境対策の一環として運営されています。また、跡地には「杖谷駅跡」と記された木製の看板が設置されており、かつてこの地に駅が存在したことを伝えています。

隣の駅との関係

杖谷駅は、片上鉄道線の一部として運行されており、隣接する駅は苦木駅および備前塩田駅でした。これらの駅との関わりもあり、地域の交通網として重要な役割を果たしていました。

まとめ

杖谷駅は、岡山県和気町に位置していた同和鉱業片上鉄道の廃駅で、その歴史は約60年にわたります。無人駅として地域に根付いたこの駅は、民家の庭先に設置されていたことが特異な特徴でしたが、時代の流れにより利用者が減少し、閉鎖されることとなりました。跡地には現在、環境保全に関わる施設が建設されているものの日々の生活の中で消えたこの駅の存在は、地域の歴史を今に伝える重要な要素となっています。

もう一度検索