来馬琢道

来馬 琢道（くるま たくどう）

来馬琢道は、1877年11月28日に東京で生まれ、1964年7月10日に逝去した日本の僧侶であり、政治家でもあります。彼は一度だけ参議院議員に選ばれ、仏前結婚式の創始者とも語られています。

来歴・人物

彼は東京出身で、入門した宗派は曹洞宗であり、来馬立道や西有穆山といった著名な僧侶の下で修行を積みました。1900年に浅草にある曹洞宗万隆寺に晋山し、翌年には曹洞宗大学を卒業します。

その後、仏教青年伝道会に携わり、自坊で仏前結婚式の導師として活動しました。仏教の普及に寄与するため、多方面で活動を行いながら、1911年にはシャムの皇帝の戴冠式に出席するという国際的な経験も積んでいます。

彼は曹洞宗内の重要なポストにも就き、宗議会議長、教学部長、庶務部長、顧問を歴任し、『曹洞宗全書』の編纂にも尽力しました。また、1932年には大陸に渡って満洲や内蒙古の宗教事情を調査し、日朝親善協会の会長も歴任しました。

晩年には大本山永平寺の西堂として、僧侶としての活動を続けました。

政治活動

政治家としては、最初に浅草区の区議会議員を務めた後、1947年に無所属で全国区から第1回参議院議員通常選挙に立候補し見事当選しました。彼は緑風会に所属し、政治の場でも精力的に活動しました。

特に1948年、国鉄の駅に飾られたクリスマスツリーを憲法違反だと問題提起し、政府に対して追求したことがありますが、内閣はその装飾を季節のイベントとして解釈しました。

褒章

1956年には春の褒章で藍綬褒章を受章しています。これは少年保護団体での更生事業への貢献や、司法保護委員保護司としての活動が評価された結果です。また、紺綬褒章も受けています。

著作

来馬は独自の著作活動も行っており、彼の代表作には『各宗高僧伝』（1900年、鴻盟社）、『承陽大師御一代記』（1905年、鴻盟社）、『禅門宝鑑』（1911年、鴻盟社）などがあります。また、彼は雑誌『仏教』の主幹を務め、多くの仏教関連の情報を広めました。

参考文献

彼の活動は多岐にわたり、その影響力は今なお感じられるものです。彼についての詳細な情報は、以下の参考文献で確認できます。

• - 『激動の日本政治史』阿坂書房、1979年。
• - 『現代仏教を知る大事典』金花舎、1980年。
• - 『議会制度百年史 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。

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