東レ滋賀事業場

東レ滋賀事業場の概要

東レ滋賀事業場は、滋賀県大津市に位置する東レの主要な事業場であり、工場と研究所の機能を兼ね備えています。この事業場は、東レの中でも最も古い歴史を持ち、全ての事業分野での製造を担当する重要な拠点です。敷地面積は約84万平方メートルと、東レの事業場の中でも最大級を誇ります。

事業の特性

東レ滋賀事業場では、様々な製品が生産されています。2023年の時点で、以下の製品が主に取り扱われています。

• - スエード調人工皮革「ウルトラスエード」
• - ポリエステル長繊維不織布「アクスター」
• - ポリオレフィン発泡体「トーレペフ」
• - コンタクトレンズ「ブレスオー」「プレリーナ」
• - 燃料電池用電極基材など。

これらの製品は、日々の生活だけでなく、様々な産業分野でも重要な役割を果たしています。

研究開発体制

東レ滋賀事業場は、研究開発の中心地でもあります。1940年代に研究部が独立して以降、数十年を経て、研究所としての地位を確立しました。1956年には中央研究所が設立され、その後も施設の拡充が行われています。特に、2019年12月には未来創造研究センターが設立され、さらなる研究の飛躍が期待されています。

未来創造研究センターは、8400平方メートルの融合研究棟と9200平方メートルの実証研究棟から構成され、最先端の研究開発を行うためのスペースが設けられています。ここでは、電子材料や水処理膜の研究が進められています。

環境への取り組み

東レ滋賀事業場では、環境保全にも力を入れています。1969年に設立された安全衛生環境委員会は、「安全・衛生・防災・環境」の活動を推進しており、1976年には公害防止協定を地元自治体と結ぶなど、地域社会との共存を図っています。1999年には、工場内のすべての会社がISO14001の認証を取得し、環境管理の強化に努めています。

防災対策

さらに、滋賀事業場は防災拠点としても機能しており、県警との協定により、大規模災害時に一時的に警察業務の拠点として利用されることがあります。液状化のリスクが低く、アクセスの良さが評価されています。

社員の福利厚生

従業員の福利厚生も充実しており、2つの社員食堂では、毎日異なる4種類のメニューから選ぶことができます。また、工場では琵琶湖の水を使用し、排水処理にも力を入れており、マイクロプラスチック対策など環境に配慮した取り組みが行われています。

歴史的背景

東レ滋賀事業場は1927年に設立されて以来、数多くの歴史的な出来事を乗り越えながら成長してきました。1945年の模擬原爆投下事件などの痛ましい歴史も抱えていますが、それを教訓に、より安全で持続可能な事業運営を目指しています。

アクセス

アクセス面では、JR西日本の石山駅から徒歩15分の距離にあり、交通の便も良好です。地域社会への貢献や持続可能な未来を目指した技術開発において、今後の展開が期待されている事業場です。

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