東上町 (大阪市)

東上町（とうじょうちょう）

大阪府大阪市天王寺区に位置する町名で、「とうじょうちょう」と読みます。この町は単独で成立しており、数字による細区分（丁番）は設けられていません。

地理

天王寺区の東側に広がるエリアで、周辺を他の町域と接しています。具体的には、南側は堂ケ芝、北側は下味原町、西側は筆ケ崎町にそれぞれ隣接しており、東側では生野区の鶴橋と境を接しています。比較的落ち着いた住宅地が広がる地域です。

歴史

この地域の歴史において特筆されるのは、第二次世界大戦後の復興期における役割です。戦争による荒廃からの立ち直りが課題となっていた時代、町内には戦災で住居や職を失った人々、あるいは海外から引き揚げてきた人々を支援し、彼らが自立するための授産施設が設置されました。これが「大阪市立中央授産場」です。この施設は、当時の社会情勢を反映したものであり、多くの人々の生活再建を支える拠点となりました。

また、昭和天皇が戦後の日本の状況を視察するため、各地を訪問された「戦後巡幸」において、大阪府への行幸が実施されました。その際、1947年（昭和22年）6月6日には、この東上町に設けられた大阪市立中央授産場も視察先の一つに組み入れられました。これは、当時の皇室が国民生活、特に困難な状況にある人々に寄り添う姿勢を示すものであり、東上町が戦後復興の一端を担っていたことを象徴する出来事と言えます。

人口・世帯数

直近の統計データとして、2019年（平成31年）3月31日時点におけるこの町の世帯数および人口が把握されています。詳細な数値は公表されていますが、ここでは割愛します。過去からの人口の推移については、国勢調査のデータによって追跡することが可能です。

事業所

地域経済の活動状況を示す事業所の数や従業員数についても、統計調査が行われています。2016年（平成28年）に実施された経済センサス調査に基づくデータが存在し、この町における事業活動の規模や特性を知ることができます。

交通

鉄道

鉄道アクセスとしては、西日本旅客鉄道（JR西日本）の大阪環状線を利用できます。近隣には鶴橋駅があり、駅の所在地自体は隣接する鶴橋ですが、駅施設の一部が東上町に跨っています。このため、鉄道利用に便利な地域と言えます。

道路

主要な道路としては、玉造筋が町内を通っています。これは地域の交通網において重要な役割を果たしています。

施設

町内には公共的な役割を持つ施設がいくつか存在します。

大阪健康安全基盤研究所: 公衆衛生や食品安全などに関わる重要な研究・検査機関です。
東上町公園: 地域住民の憩いの場として利用される公園です。

その他

郵便サービスに関しては、郵便番号は〒543-0026が割り当てられています。集配業務は天王寺郵便局が担当しています。

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