東京インターチェンジ

東京インターチェンジと用賀出入口

東京インターチェンジ（東京IC）は、東京都世田谷区に位置する東名高速道路の起点となるインターチェンジです。東名高速道路は、東海道の主要都市を東西に結ぶ大動脈であり、その東側の起点として重要な役割を担っています。また、本項では、東京ICに隣接する首都高速3号渋谷線の用賀出入口についても併記し、それぞれの詳細を解説します。

概要

東京ICは、都心からやや離れた世田谷区に位置し、東京都道311号環状八号線（環状8号）を介して都内各地と連絡しています。都心部へは、首都高速3号渋谷線に直通することでアクセスが可能です。東名高速道路の東端に位置する東京ICですが、本線は首都高速3号渋谷線と直結しているため、インターチェンジの構造は中間的な形状となっています。

インターチェンジの構造は、土地利用上の制約や環状8号との接続を考慮した結果、東名高速道路では珍しいダイヤモンド型（ハーフダイヤモンド型）を採用しています。これは、静岡方面への片方向アクセスを目的としたハーフインターチェンジです。一方、用賀出入口は、環状8号を挟んで東京ICの向かい側に設けられており、都心環状線方面への片方向アクセスを提供するハーフインターチェンジです。

歴史

東京ICの名称は、当初「東京世田谷インターチェンジ」や「東京環8インターチェンジ」などの候補がありましたが、将来的な東北自動車道や常磐自動車道の東京側インターチェンジの設置を考慮し、最終的に現在の名称に落ち着きました。当初、首都高速3号渋谷線は接続しておらず、東名高速道路単独の起終点でした。また、環状8号との交差方法については、東京都との間で難航しました。環状8号は、道路中央を通過交通のための高架橋を建設する計画がありましたが、高架の上にさらに東名高速道路と首都高速3号渋谷線が跨ぐと、桁の高さが増加し、建設費が高額になるため、日本道路公団は環状8号を掘割にする案を検討していました。しかし、環状8号の直下に埋設物があったため、東京都は掘割案を拒否し、高架橋案を主張しました。その結果、東名高速道路と首都高速3号渋谷線は、桁高さを高くすることで対応しました。しかし、環状8号の立体化は現在も実現しておらず、東京ICと用賀出入口は環状8号と平面交差で接続しています。また、東京ICから用賀駅方面、用賀出入口から岡本方面への直進は禁止されています。

年表

1968年（昭和43年）4月25日：東名高速道路の東京IC - 厚木IC間が開通。
1969年（昭和44年）5月26日：大井松田IC-御殿場IC間が開通し、東京ICから小牧ICまでの全区間が開通。
1971年（昭和46年）12月21日：首都高速道路の渋谷出入口 - 東京IC間が開通し、東名高速道路が全線開通。

周辺情報

東京IC周辺には、以下の施設があります。

用賀駅（東急田園都市線）
砧公園

道路

E1 東名高速道路(1番)
首都高速3号渋谷線(307番)
東京都道311号環状八号線（環八通り）

料金所

東京ICには、東名高速道路側の料金所は設置されていません。実質の入口料金所は約6km先の東京本線料金所になります。一方、首都高速道路の用賀入口のすぐそばには、用賀本線料金所があり、東名高速道路から来た現金車や用賀入口から入ってきた現金車は、ここで首都高速道路の均一料金を支払います。

隣接する施設

首都高速3号渋谷線

(304) 池尻出入口（用賀方面出入口）
(305) 三軒茶屋出入口（谷町方面出入口）
用賀PA/TB
(307) 用賀出入口

E1 東名高速道路

(1) 東京IC
（東名JCT：事業中）
東京TB/向ヶ丘BS
(3) 東名川崎IC

参考文献

東名高速道路建設誌編さん委員会『東名高速道路建設誌』日本道路公団、1970年。
池上雅夫『東名高速道路』中央公論社〈中公新書188〉、1969年。

関連項目

日本のインターチェンジ一覧
東名高速道路

外部リンク

用賀 - 首都高ネットワーク案内｜首都高ドライバーズサイト
中日本高速道路株式会社

もう一度検索