東京プレイボーイクラブ

東京プレイボーイクラブ

2011年に公開された日本の犯罪コメディ映画です。自主製作作品『青春墓場〜明日と一緒に歩くのだ〜』で2010年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭ファンタスティック・オフシアター・コンペティション部門グランプリを獲得した奥田庸介監督にとって、これが記念すべき商業映画デビュー作となりました。本作は、2011年10月8日に釜山国際映画祭でワールドプレミア上映が行われています。

あらすじ

物語は、地元のスクラップ工場で働く主人公、勝利が問題を起こしたことから始まります。彼はかつての仲間である成吉が経営するバー「東京プレイボーイクラブ」を頼って身を寄せます。ある日、成吉と共に出向いた居酒屋で、勝利は若い男、梅造に暴力を振るいますが、これが思いがけないトラブルの引き金となります。なんと梅造は、「東京プレイボーイクラブ」のある繁華街を仕切るヤクザ3兄弟の末弟だったのです。梅造と一緒に居合わせた次兄の竹男から激しい恫喝を受けた成吉は、店の存続のためにやむなく謝罪します。しかし、その情けない姿を見た勝利は強い苛立ちを覚え、成吉に内緒で竹男に報復を仕掛け、叩きのめしてしまいます。

その後、松ノ介、竹男、梅造のヤクザ3兄弟が店に乗り込んできます。勝利に対する落とし前として、長兄の松ノ介は、自身の趣味であるハードSMの相手として、店の女性エリ子を指名します。エリ子は妊娠しており、お腹の子の父親である同棲相手の貴弘が彼女のために店の金を盗んだことが原因で、借金返済のために店で働くことになっていました。勝利に車で送られ、エリ子は松ノ介が待つラブホテルの部屋に入ります。

ところが、SMプレイの最中に松ノ介が突然の心臓発作で死亡してしまうという予期せぬ事態が発生します。困り果てた成吉は勝利に助けを求め、共に松ノ介の遺体を解体し、川に遺棄します。

長兄が行方不明となったことで、竹男と梅造は再び店に押しかけ、成吉を激しく問い詰めます。プレッシャーに屈した成吉は、勝利とエリ子を呼び出し、全てをエリ子のせいにしようと企てます。その卑劣な態度を目にした勝利は、自分が松ノ介を殺害し、死体を処理したことをあっけらかんと認めます。激怒した竹男が勝利に向けて銃を発砲しますが、弾丸は不運にも弟の梅造の首に命中してしまいます。瀕死の梅造に許しを請う竹男の後頭部を、エリ子がその場にあったラジカセで殴りつけ、気絶させます。勝利とエリ子はその混乱に乗じて逃走を図りますが、立ち上がった梅造が最後の力を振り絞ってエリ子の背中を撃ちます。逆上した勝利は梅造を完全に打ちのめすと、出血し倒れるエリ子を抱きかかえ、車に乗せて夜の街を絶叫しながら疾走していくところで物語は幕を閉じます。

キャスト

主要な登場人物とその配役は以下の通りです。

• - 勝利：大森南朋

血の気が多く、各地を転々とするアウトロー。

• - 成吉：光石研

勝利のかつての仲間であり、バー「東京プレイボーイクラブ」の経営者。

• - エリ子：臼田あさ美

妊娠中で、事情により「東京プレイボーイクラブ」で働くことになった女性。

• - 貴弘：淵上泰史

「東京プレイボーイクラブ」のボーイで、エリ子の同棲相手。

• - 竹男：赤堀雅秋

街を仕切るヤクザ3兄弟の次男。

• - 梅造：三浦貴大

ヤクザ3兄弟の末弟。

• - 松ノ介：佐藤佐吉

ヤクザ3兄弟の長兄。ハードなSMを好む。

本作は、暴力とユーモアが入り混じった予測不能な展開と、個性的な登場人物たちが織りなす人間ドラマが見どころとなっています。

参考文献や外部リンクについては、公式サイトや主要な映画情報サイト（allcinema、KINENOTE、IMDbなど）をご参照ください。

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