東京ロッカーズ

東京ロッカーズとは

東京ロッカーズは、1970年代後半に六本木の貸しスタジオ「S-KENスタジオ」を中心に活動していたバンドの総称です。1979年に発売されたオムニバスアルバム『東京ROCKERS』に参加した、フリクション、LIZARD、ミラーズ、ミスター・カイト、S-KENの5バンドが代表的です。音楽ジャンルはパンク・ロック、ニュー・ウェイヴに分類されます。

誕生の背景

ミュージシャンでありプロデューサーのS-KEN（田中唯士）が、東京のインディーズシーンを活性化させるため、1978年7月から8月にかけて自身のスタジオ「S-KENスタジオ」で毎週日曜日にギグを開催。そのイベント名が「東京ロッカーズ」でした。

1978年後半には、主要メンバーによる関西ツアーを敢行。1979年3月にはCBS・ソニーからオムニバス盤をリリースし、4月には名古屋、京都、久留米、福岡、小倉などでライブを行いました。しかしその後、各バンドがそれぞれのレーベルやレコード会社で活動するようになり、「東京ロッカーズ」という名称は次第に使われなくなりました。

アルバム『東京ROCKERS』

1979年3月11日に新宿ロフトで収録されたライブアルバムです。収録曲は以下の通りです。

フリクション：「せなかのコード」「COOL FOOL」
ミスター・カイト：「EXIT B-9」「INNOCENT」
リザード：「ROBOT LOVE」「REQUIEM」
MIRRORS：「SITUATION」「TOKYO ネットワーク」
S-KEN：「BLACK MACHINE」「ああ恋人～おお揺れ！東京」

この日のライブは2部制で行われ、前売り入場料は800円、ドリンク代は500円でした。出演順は以下の通りです。

1部：MIRRORS → MR.KITE → FRICTION → S-KEN → LIZARD
2部：LIZARD → S-KEN → FRICTION → MR.KITE → MIRRORS

1部の入場前には、メンバー全員でロフトの入り口で集合写真が撮影されました。この時の1部のMIRRORSとMR.KITEのオーディエンス録音が現存しています。

アルバム『東京ニュー・ウェイヴ'79』

1979年1月21日に新宿ライヒ館モレノで行われた、東京ロッカーズ第二世代とも言える若いバンドを中心としたライブを収録したアルバムです。ビクター音楽産業から発売されました。出演バンドは、PAIN、8 1/2、BOLSHIE、SEX、自殺、SPEED、ミラーズ、LIZARD。ただし、SPEED、ミラーズ、LIZARDの楽曲はアルバムには収録されていません。

その他

ミラーズ、スピード、ミスターカイトらは、「東京ロッカーズ」以前から「ジャンプロッカーズ」と題したギグを行っており、「ジャンプロッカーズ」という呼称で呼ばれることもあります。

同時期、関西のインディーズシーンでは、東京ロッカーズに対抗するかのように、INU、アーント・サリー、SS、ULTRA BIDEらによる「関西ノーウェイヴ」と呼ばれるムーブメントが起こっていました。

関連事項

日本のパンク・ロック
テレグラフ

外部リンク

S-KEN オフィシャルサイト

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