東京医科大学茨城医療センター

東京医科大学茨城医療センター

概要

東京医科大学茨城医療センターは、茨城県稲敷郡阿見町に所在する総合病院です。学校法人東京医科大学が運営する大学附属病院の一つであり、かつては東京医科大学霞ヶ浦病院として知られていました。地域の基幹病院として、高度な医療を提供しています。

診療体制

当センターは、専門性の高い医療を提供するため、複数の診療科を統合したセンター方式を導入しています。呼吸器、循環器、脳神経、消化器、糖尿病、皮膚・形成外科、乳腺・甲状腺外科など、特定の臓器や疾患に特化した専門センターが設置されています。これら専門センターに含まれる診療科群に加え、総合診療科、整形外科、感染症科、腎臓内科、産科・婦人科、泌尿器科、小児科、耳鼻咽喉科、眼科、脳血管内治療科、救急医療部、放射線科、集中治療部、病理診断部、内視鏡センター、メンタルヘルス科（精神科）、リハビリテーションセンター、歯科口腔外科といった幅広い診療科を備え、多様な患者ニーズに対応しています。

専門医療と医療機関指定

東京医科大学茨城医療センターは、国や県から様々な医療機関としての指定を受けており、地域医療の中核を担っています。健康保険や労災保険が適用される通常の保険医療機関であるほか、自立支援医療（更生医療、育成医療、精神通院医療）、身体障害者福祉法、生活保護法、結核予防法、母体保護法などに基づく公的医療制度の指定を受けています。また、将来の医療を担う医師の育成に貢献する臨床研修指定病院および臨床修練指定病院としての機能も有しています。特定の疾患に対する専門的な医療拠点としても位置づけられており、国が指定するがん診療連携拠点病院、エイズ治療拠点病院、そして茨城県から指定された肝疾患診療連携拠点病院として、専門性の高い診断・治療を提供しています。特定疾患治療研究事業の委託医療機関であり、医療費の包括評価制度であるDPCの対象病院でもあります。地域住民の緊急医療に対応するため、二次救急を担う救急告示病院にも指定されています。

交通アクセス

公共交通機関を利用する場合、JR常磐線の土浦駅または荒川沖駅が最寄り駅となります。それぞれの駅から関東鉄道バスに乗車し、「東京医大前」停留所で下車すると、徒歩約1分で病院に到着します。土浦駅からは「阿見中央公民館行き」、荒川沖駅からは「県立医療大学行」のバスが利用可能です。

沿革と過去の出来事

当センターの歴史において、過去に特筆すべき出来事として、2012年9月に厚生労働省関東信越厚生局による保険医療機関指定の取り消し処分を受けた事例があります。これは、診療報酬の不正請求が確認されたことによる措置であり、総額1億円を超える不正が認定されました。当初、指定取り消し期間は5年間とされていましたが、病院の地域医療における役割の重要性を考慮し、茨城県知事などが国に早期再指定を強く要望した結果、処分期間は3ヶ月に短縮され、2013年3月1日には保険医療機関としての指定を再び受けることとなりました。この再指定に際し、病院は診療体制の見直しを行い、診療科数を24科から19科へ、病床数を501床から389床へと削減しました。

地域における役割

東京医科大学茨城医療センターは、過去の出来事を乗り越え、現在も大学附属病院としての高度医療機能と、様々な公的指定に基づく専門医療・救急医療を提供することで、茨城県南地域の医療の中核を担い続けています。

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