東京国際マラソン

東京国際マラソン

東京国際マラソンは、1981年から2006年までの26年間、東京都区部を舞台に開催された男子の国際マラソン競技大会です。数々のドラマと記録が生まれたこの大会は、日本のマラソン史に大きな足跡を残しました。

大会の概要

1981年2月、読売日本テレビ主催の「読売日本テレビ東京マラソン」として幕を開けました。その翌月には、フジサンケイグループ主催の「東京-NY友好マラソン」が開催され、大会史では前者が第1回、後者が第2回として扱われています。

しかし、東京都区部の交通事情から、警視庁が両大会の同時期開催を認めず、翌年からは読売新聞社と産経新聞社が主催を分担。偶数年は読売新聞社、奇数年は産経新聞社が主催し、産経新聞社主催の奇数年大会には「東京-ニューヨーク友好」のサブタイトルが付けられていました。

2007年、当時の東京都知事であった石原慎太郎氏の提唱により、本大会と東京シティロードレースが統合される形で「東京マラソン」が誕生。これにより、東京国際マラソンは2006年をもって終了しました。

コースの特徴

コースは国立霞ヶ丘陸上競技場をスタート・ゴールとし、平和島口を折り返す42.195kmでした。都心の主要な名所を巡るコース設定で、ランナーだけでなく観客も楽しめる大会でした。

コースは、国立競技場をスタートし、東京ドーム、東京タワー、皇居、東京駅、増上寺、品川駅、大井競馬場、平和島競艇場といった名所を通過し、平和島口で折り返すルートでした。特に、35km地点を過ぎた水道橋駅から四谷にかけての高低差は約30mにも及び、「強力坂」としてランナーたちに恐れられていました。この高低差は、世界でも屈指の難コースとして知られていました。

主催・協賛

主催: 日本陸上競技連盟
主管: 東京陸上競技協会
後援: 文部省（当時）、東京都

奇数年と偶数年で主催・協賛が異なっていました。

奇数年: フジテレビジョン、産経新聞、サンケイスポーツ、ニッポン放送
偶数年: 読売新聞社、日本テレビ放送網

協賛企業も年によって異なり、男子の大会では最後の6年間で協賛会社が頻繁に変わりました。東京メトロは、大会主催者が異なる2005年と2006年に連続して冠スポンサーを務め、翌2007年以降の「東京マラソン」でも協賛社となりました。

参加資格

一般選手の参加資格は以下の通りでした。

日本陸上競技連盟の登録者であること
レース開催日に満19歳以上であること
過去の公認競技会で以下の記録を出していること
マラソン: 2時間30分以内
30km走: 1時間42分以内
ハーフマラソン: 1時間10分以内

招待選手は、外国招待選手と国内招待選手がそれぞれ約15名ずつで、日本陸上競技連盟の推薦を受けていました。

参加料は3,000円でした。

エピソード

偶数年の日テレ放送回の大会ロゴは、1982年以降のものがダイエー協賛撤退後も引き続き使用されていました。

関連項目

東京国際女子マラソン: 同一コースを使用していた女子マラソン大会（2008年廃止）
* 東京マラソン: 実質的な後継大会（コースは大幅に変更）

東京国際マラソンは、その歴史の中で多くのランナーに感動と興奮を与え、東京の街を駆け抜けるマラソン大会として、多くの人々の記憶に残っています。

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