東京大学大気海洋研究所

東京大学大気海洋研究所

東京大学大気海洋研究所（AORI）は、東京大学に所属する附置研究所で、気候システムと海洋学を中心にした基礎研究を推進しています。2010年4月1日に東京大学海洋研究所と気候システム研究センターが統合され、柏キャンパスに移転して設立されました。この研究所は、地球表層圏における科学的理解を深め、社会に貢献することを主要な目的としています。

研究内容と組織

大気海洋研究所は、海洋と大気に関する多様な研究を行っており、3つの研究系や8つの研究部門、さらには複数の研究センターを持っています。具体的には、気候システム研究系、海洋地球システム研究系、海洋生命システム研究系といった専門分野があります。また、共同利用や共同研究の拠点としての役割も果たしつつ、国内外の研究者と協力した研究を進めています。

研究船と実験施設

同研究所は、海洋調査のための学術研究船（白鳳丸、新青丸）を保有し、一部が海洋研究開発機構に移管されています。また、岩手県大槌町には国際・地域連携研究センターがあり、震災後の環境研究にも取り組んでいます。特に、三陸沿岸域における生物生産性と多様性を活かした研究が進められており、ここは親潮と黒潮が混じり合う独特の海域です。

沿革と発展

大気海洋研究所の歴史は、1962年の海洋研究所設立にさかのぼります。その後、様々な研究部門が設立され、国際共同研究を重視する組織として成長してきました。2011年の東日本大震災では大きな被害を受けましたが、復興をはかる中で新しい研究棟が建設され、研究活動が再活性化されました。

大学院教育

大気海洋研究所は教育機関としても機能しており、東京大学大学院の一部を担い、学生に向けた様々な専攻を提供しています。地球惑星科学や生物科学など、幅広い分野での研究を通じて、次世代の研究者の育成にも力を入れています。

所在地とアクセス

住所は千葉県柏市に位置しており、柏の葉キャンパスの交通アクセスも良好です。首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスや東武バスを利用することで多くの交通手段が利用可能です。

まとめ

東京大学大気海洋研究所は、気候と海洋の多様な研究を推進し、国際的な共同研究と教育にも注力しています。地球規模の環境問題に対する理解を深め、持続可能な社会の実現に寄与することを目指しています。

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