柏の葉

柏の葉

柏の葉（かしわのは）は、千葉県柏市に位置する地名で、一丁目から六丁目までの区域から構成されています。この地域は、柏通信所跡地の再開発によって誕生しました。

地理

柏の葉は、柏市の中央部に位置し、周辺は中十余二、十余二、新十余二、若柴、正連寺などの地名と隣接しています。また、流山市の駒木台とも境を接しています。

この地域の特徴は、千葉県立柏の葉公園、東京大学、千葉大学といった国や県の施設が多数存在することです。特に、一丁目から三丁目は「柏の葉公園住宅」として計画的に開発された住宅地であり、四丁目には柏の葉公園や市立十余二小学校、五丁目には東京大学柏キャンパス、六丁目には千葉大学柏の葉キャンパス、税関研修所、科学警察研究所、国立がん研究センター東病院などが集まっています。

柏の葉公園住宅内には、「ふれあいの小道」という散策路があり、毎年夏には「柏の葉まつり」が開催され、地域住民の交流の場となっています。また、近年では、柏の葉キャンパス駅から柏の葉公園にかけて八重桜の並木道が整備されており、美しい景観を楽しむことができます。

地価

住宅地の地価は、2017年の公示地価で、柏の葉1丁目6番14の地点で1平方メートルあたり16万9000円となっています。

歴史

柏の葉の歴史は、江戸時代に高田台牧として馬の放牧地だったことに始まります。明治時代には、東京の貧困層を救済するための開墾地として農地が広がりました。

その後、軍施設の誘致計画が持ち上がり、1938年には陸軍柏飛行場が建設されました。この飛行場は、第二次世界大戦中にはB-29を迎撃するための基地として使用され、試作ロケット機「秋水」の開発実験も行われました。

終戦後、米軍に一時占領され、その後は通信施設用地として再接収されました。地元住民の反対運動を経て、最終的には返還され、跡地利用計画が進められました。

跡地利用については、国と地方自治体との間で協議が重ねられ、福祉施設や公園用地などが計画されました。しかし、計画の再検討を余儀なくされたため、長期間未利用の状態が続き、不法投棄や治安の問題が深刻化しました。最終的に、1983年に都市計画が決定し、土地区画整理事業が開始され、現在の街並みが形成されました。

現在の柏の葉と近隣での先進的な取り組み

柏の葉では、現在、スマートシティの実現に向けた取り組みが積極的に行われています。

柏の葉スマートシティ

「ライフサイエンス」「モビリティ」「エネルギー」の3つの分野に焦点を当てた街づくりが進められています。

ライフサイエンス: 大学や研究機関、企業が連携し、医療分野での先進的な開発が進められています。
モビリティ: 自動運転技術の実証実験が行われ、未来の交通手段の実現を目指しています。
エネルギー: 省エネルギー技術や再生可能エネルギーの活用が進められており、街全体での電力融通システムも導入されています。

柏の葉国際キャンパスタウン構想

柏の葉キャンパス駅周辺約13平方キロメートルのエリアを対象とした都市開発構想で、学術・教育・文化の国際拠点としての発展を目指しています。

柏の葉KOIL

起業家やクリエイターが集まる交流拠点として、新たなビジネスやイノベーションの創出を促進しています。

地名の由来

地名の「柏の葉」は、先に整備された柏の葉公園に由来します。柏の木は、厳しい冬を越えて新芽が出るまで前の葉が落ちないことから、この名が付けられました。

沿革

1969年：流山市の一部が柏市に編入。
1970年：編入された地域が柏市大字十余二字南前山に編入。
1984年：柏通信所跡土地区画整理事業が開始。
1990年：柏の葉一丁目から六丁目が新設。
2018年：柏インター南が設置。

世帯数と人口

2018年10月31日現在、世帯数と人口が公開されています。

小・中学校の学区

柏市内の小学校、中学校の学区は、柏市のホームページで確認できます。

施設

柏の葉には、以下のような施設があります。

千葉県立柏の葉公園
東京大学柏キャンパス
千葉大学柏の葉キャンパス
財務省税関研修所
科学警察研究所
国立がん研究センター東病院
柏市立十余二小学校
千葉県立柏の葉高等学校
柏の葉アーバンデザインセンター

交通

鉄道

つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅
東武野田線江戸川台駅

バス

JR柏駅・東武野田線柏駅より東武バスが運行。
羽田空港より、高速バスが運行。

自動車

常磐自動車道柏ICより約5分。

柏の葉は、過去の歴史を踏まえつつ、未来を見据えた先進的な街づくりが進められている地域です。

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