東京大学社会科学研究所

東京大学社会科学研究所について

東京大学社会科学研究所（Institute of Social Science, The University of Tokyo）は、東京大学内に位置する附置研究機関で、日本と世界が直面するさまざまな問題を、実証的な社会科学の視点から研究しています。略称として“社研”や“ISS”が使用されています。この研究所は、法学、政治学、経済学、社会学という4つの主要な社会科学分野にわたる研究を展開しており、社会問題や現象に対する深い洞察を提供しています。

概要と設立の背景

1946年に設立され、当初は南原繁東大総長の提案によって設立されました。これは「平和民主国家及び文化日本の建設のために、本当に科学的な調査研究を目指す機関」として設立され、以来、社会科学の発展に寄与してきました。1996年には国内初の本格的なデータアーカイブ体制（SSJDA）を構築し、学術研究の基盤をより強固なものにしています。

歴史的沿革

設立以来、研究所は大きな変革を経てきました。1946年8月に東京帝国大学の附置研究所として設置された後、1947年2月には開所記念講演会を開催し、その日を記念日としました。1985年には、比較現代法、比較現代政治、比較現代経済および比較現代社会の4部門体制を確立し、1996年には日本社会研究情報センターが設置されました。2009年には、これが附属社会調査・データアーカイブ研究センターに改組され、現在の5部門体制が整いました。

研究部門の構成

研究部門は以下のように分類されています：

• - 比較現代法部門
• - 比較現代政治部門
• - 比較現代経済部門
• - 比較現代社会部門
• - 国際日本社会部門

また、附属社会調査・データアーカイブ研究センターは共同利用・共同研究拠点として機能し、収集した一次データの二次分析も行っています。これにより、データ駆動型の研究が益々進展しています。

研究活動とプロジェクト

社会科学研究所では、多くのプロジェクト研究が進行中です。主なテーマは、「基本的人権」、「戦後改革」、「ファシズム期の国家と社会」、「福祉国家」、「現代日本社会」など多岐にわたります。これらの研究は、学際的な観点からのアプローチを採用し、所外の研究者との共同研究も盛んに行われています。

出版物と教育

研究所は、1948年に創刊した『社会科学研究』をはじめとして、国際的な学術雑誌『Social Science Japan Journal (SSJJ)』、および『SSJ Newsletter』などの刊行物を発行しています。また、大学院教育にも力を入れており、法学政治学研究科、経済学研究科、人文社会系研究科など多様な分野の教育を担当しています。

所在地

東京大学社会科学研究所は、東京都文京区本郷7-3-1の東京大学本郷キャンパス内に位置しています。この便利な立地は、国内外の研究者との交流を促進し、幅広いネットワークを形成する役割を果たしています。

このように、東京大学社会科学研究所は、日本と世界の社会的課題に対し、学際的なアプローチを用いて深い洞察を提供する重要な研究機関です。

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