東京工科大学コンピュータサイエンス学部

概要

東京工科大学コンピュータサイエンス学部は、情報通信技術（ICT）分野の最前線を担う専門家を育成するために設立された学部です。その歴史は、2003年に旧工学部が有していた情報工学科および情報通信工学科を発展的に統合する形で誕生したことに始まります。

社会が急速にデジタル化し、ICTエンジニアへの需要が質・量ともに拡大する現代において、本学部は教育体制を継続的に見直しています。例えば、2020年度からは「先進情報専攻」と「人工知能専攻」の2専攻制を導入し、専門性を深める教育を提供してきました。

そして、技術革新のスピードに対応し、より広範な社会的ニーズに応えるため、2024年度からは教育体制を刷新。新たな技術開発に焦点を当てる「先進情報専攻」と、社会における価値創造を重視する「社会情報専攻」の2専攻体制へと移行しました。これにより、学生は自身の興味や将来のキャリアパスに合わせて、より専門的かつ実践的な学びを選択できるようになっています。

教育の特色

本学部が提供する教育の根幹には、ICT知識体系・スキル開発体系の国際標準に基づいた独自の「ICT教育」カリキュラムがあります。これは、学生が社会に新しい価値を生み出すための知識と技術を体系的に習得し、卒業後も第一線で活躍し続けられるような、創造的で応用力のある人材を育成することを目的としています。

カリキュラム全体を通じて特に力を入れているのが、プログラミング言語「Python」の徹底的な修得です。データサイエンス、機械学習、Web開発など、多岐にわたる分野で標準的に使用されるPythonの高いスキルを身につけることで、学生は卒業後の多様なキャリアで活躍できる強力な武器を得ることができます。

新専攻（2024年度から）

2024年度からの新たな専攻体制では、それぞれの専攻が明確な目標を持って、デジタル社会を牽引する人材を育成します。

先進情報専攻

この専攻は、ICTの基盤技術から応用技術まで、新たな技術開発そのものに深く関わる人材の育成を目指します。以下の3つのコースを設けて、専門性を追求します。

情報基盤コース: ネットワーク、クラウド、セキュリティ、計算科学など、デジタルインフラストラクチャを支える技術を探求します。
人間情報コース: 音声・画像処理、人間工学、認知科学、メタバースなど、人と情報技術の関わりやインタラクションに焦点を当てます。
人工知能コース: 機械学習、自動運転、知能ロボット、生成系AIといった人工知能の理論と最先端技術を深く学びます。

社会情報専攻

この専攻は、デジタル技術を駆使して社会やビジネスに新たな価値を創造することに重点を置きます。以下の4つの領域を横断的に学び、実践的なスキルを養います。

ビジネス変革: デジタル技術を用いたビジネスモデルの革新手法。
ビジネスサイエンス: データ分析に基づいた意思決定支援と問題解決。
デジタルトラスト: サイバーセキュリティ、データガバナンスなど、信頼性の高いデジタル社会の構築に必要な要素。
プロジェクトマネジメント: ICT関連プロジェクトを成功に導く計画・実行・管理手法。

この専攻を修めることで、DXエンジニアとして社会を変革したり、データサイエンティストとしてデータから価値を引き出したり、ITコンサルタントとしてビジネス課題を解決したり、プロジェクトマネージャーとして新たなサービス開発を推進したりと、幅広い分野で活躍できる能力が身につきます。

組織の変遷

コンピュータサイエンス学部の内部組織は、教育内容の進化に合わせて以下のように変更されています。

-2023年度まで: 先進情報専攻と人工知能専攻の2専攻体制でした。
* 2024年度以降: 先進情報専攻と社会情報専攻の2専攻体制となっています。

東京工科大学コンピュータサイエンス学部は、このように常に時代の変化と社会の要請に応じた教育体制を構築し、未来を創造するICT人材の育成に取り組んでいます。

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