東京演劇アンサンブル

東京演劇アンサンブルは、埼玉県新座市に拠点を置く劇団です。その歴史は1954年、俳優座養成所3期生の15名によって結成された劇団三期会に遡ります。創立メンバーには、入江洋佑、本郷淳、愛川欽也などが名を連ね、演出家として広渡常敏、俳優として塚本信夫らが参加しました。

三期会は同年11月に、アーサー・ミラーの「みんな我が子」を最初の本公演として上演し、鹿児島県を最初の巡業先に選びました。その後、1972年に劇団名を東京演劇アンサンブルと改称しました。

劇団の活動の中で特筆すべきは、1957年に上演された初のオリジナル作品「明日を紡ぐ娘たち」が第3回新劇戯曲賞佳作賞を受賞したことです。また、劇団はブレヒト作品を数多く上演しており、その最初の作品は1958年の「カルラールのおかみさんの銃」でした。1980年には、練馬区にあった映画スタジオを改装し「ブレヒトの芝居小屋」と名付け、劇団の活動拠点としました。この劇場はブレヒト作品を中心に上演する場として長年親しまれてきましたが、老朽化のため2019年3月に閉館しました。

劇団は創立以来、広渡常敏が代表を務めていましたが、2006年に広渡が逝去してからは、入江洋佑と志賀澤子が共同で代表を務めました。2019年6月30日には、長年活動拠点としていたブレヒトの芝居小屋を閉鎖し、埼玉県新座市へと拠点を移しましたが、その直後の8月に入江が死去し、志賀が単独で代表となりました。

東京演劇アンサンブルは、日本の演劇界において重要な役割を果たしてきた劇団の一つです。ブレヒト作品の上演を通じて、社会に対する批判的な視点を持ち、観客に問いかけるような作品を多く手がけています。劇団の活動は、演劇の可能性を追求し、常に新しい表現に挑戦し続けています。

劇団の詳細は、以下の公式サイトで確認できます。

東京演劇アンサンブルホームページ

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